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[健康サービス・デザイン編]2017年6月6日号
   ≫≫≫Author:大川耕平
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HealthBizWatch Authorの大川耕平です。
 
私はある契約栽培のプログラムに参加しています。
愛知県西予市でミディトマトを育ててもらっています。
収穫は8月なのですが4月にスタートしてから最近実がつき始め、なんとも愛らしい!!! 
変でしょうか?(笑)
 
https://agriculture.rakuten.co.jp/?l-id=top_logo
 
さて、今回は色々な動きが活発化し始めている職域での健康づくりを再度テーマにしました。
ぜひ、ご意見聞かせてください!
 
 
 
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
---「職域健康づくりの新潮流」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「新しい発見ではなくて、、」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 アプリ動向、海外 Apple Watch調査など、13本
 
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
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<テーマ>職域健康づくりの新潮流
 
 
2016年4月に書いた「職域対象の健康サービス・デザインIDEA」の中で
 
・職域健康づくりの再定義の必要性
・健康と企業パフォーマンスの一致を目指す
・オープンイノベーションでコーポレートヘルス&コミュニティヘルス
・健康教育で食事リテラシーアップ
 
などを提案しました。
 
今回は、その後いくつかの現場サポートを経験してさらに見えてきた今後のサービス・デザインとしての方向性について述べていきます。
 
 
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1、組織の成功循環モデル
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職域で健康づくりイベントを開催すると本来参加してほしい健康課題を持ち、かつ健康に興味のない人は見向きもしません。多くの企業がこのことで悩んできました。
 
しかし、時間は少しかかりますが糸口は確実にあります。
 
関係の質→思考の質→行動の質→結果の質という循環で組織は成長していくというMITのダニエル・キム教授が提唱したモデルがあり、この理論にヒントがあります。
 
健康づくりは今まで結果(健康診断)から着手してきました。ここが実は問題だったのです。
 
結果からは組織の成功循環は起動しません。
結果が悪いからスタートすると関係性が乱れ、思考も行動も正常に動かなくなり良い結果につながらないというバッドサイクルです。
では、関係の質から始めるということは健康づくりではどういったことになるのでしょうか?
 
職域における関係性とは
 
空気づくりです。
 
空気づくりとは健康行動に対する
・肯定的雰囲気
・肯定的会話
・自律的行動
などを生み出すための仕掛けから生まれます。
 
具体的には健康行動メニューを豊富に設定し、様々な楽しみ方が可能になるように提供し、継続を支援します。
全ての行動を肯定的に支援します。
メニューの支持率や効果によって再企画編集なども繰り返していきます。
 
職域で健康行動に肯定的な空気が流れ始めると、結果も好ましい方向にシフトし始めます。
 
そしてこれらのような関係性にさらに成長していきます。
・お互いの成果を共有
・自分の成功体験を職場内でシェア
・お互いを尊重褒め合う
・失敗したとしてもチャレンジを応援する雰囲気
 
※mHealthWatchで健康経営をフォーカスしたコーナーを作りました!
 
 
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2、エコシステム発想の重要性
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我々のエコシステムの定義は
「複数企業プレイヤーがお互いの個性・価値を尊重し合い有機的な関係を持ち、循環しながら共存共栄していく仕組み」
 
今以上のパフォーマンス(業績も健康も)を目指すためには自社リソースのみに頼ることなく、新技術・アイデア・ノウハウ・知見を新しい結びつきによって創り出していくスタイルで推進していくことが求められます。
つまり、互恵関係の輪を広げていく活動であり、しかも持続性が重要です。
 
IoTを駆使して繰り広げられる今後の職域健康づくりにはこのエコシステム発想が極めて重要になります。
 
エコシステムのプレイヤー構成は
・プロジェクトオーナー(事業主)
・プロジェクトオペレーション(運営者)
・コンテンツプロバイダー(コンテンツ提供者)
・システム運用者(構築含む場合もあり)
・アナリティクス(データ分析者)
・サービス品質管理者
・アプリ提供者
・オフラインイベント運営者(研修・教室・アドバイス)
 
そして
・適切なパートナーとの新たなクロスプロモーション
・新鮮なメニュー投入刺激によるエンゲージメント効果
 
を求めて成功循環構造を回していくイメージです。
エコシステム化を標榜しつつ、健康と企業パフォーマンスを一致させる魅力的な企業活動が今後どんどん出てくると我々は考えていますし、サポートしていきます!!
 
 
●ご意見、ご相談はこちらから
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「新しい発見ではなくて、、」
 
新しい発見を追い求めすぎるより、新しい視点で可能性を見出す方が現実的です。
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <13クリップ>
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[1]常盤薬品工業、リラックス&ポジティブ飲料「ハレリラ」新発売
GABA、テアニン、3種のビタミンB群、アミノ酸などを配合した“気分をちょっとハレにする”リラックス&ポジティブ飲料(炭酸飲料)。(2017/05/24)
 
[2]アンテリオ、ドラッグストア検索アプリ「どこドラ」iOS & Android版正式リリース
約7万2,000件の調剤薬局とドラッグストアから「場所」「薬の分類」「営業時間」など、希望の条件を指定して店舗を検索することができるアプリ。(2017/05/25)
 
[3]ファンデリー、「medical + mealtime」で「フレイル」に着目したメニューを新発売
予防効果が期待できる食材を使用し、ヘルシー食おかずのみのメニュー「森永『プレミル カラダしっかり』使用 濃厚ソースのチキン南蛮風セット」を開発。(2017/05/26)
 
[4]国立がん研究センター、がん治療中の仕事等のパフォーマンス自己評価を指標構築の研究に活用ーiPhoneアプリ「がんコル(QOL)」開発ー
本研究では、がん治療と仕事のパフォーマンスなど患者の生活の質について実態を明らかにし、療養環境を改善する新たな指標構築を目指す。(2017/05/26)
 
[5]大塚製薬、「賢者の快眠 睡眠リズムサポート」テスト販売を開始
アスパラガス由来成分で就寝・起床リズムを整え、睡眠の質を高め、休日明けの心の健康をサポートする機能性表示食品。(2017/05/29)
 
[6]テルモ、20社合同で禁煙を社内啓発
この活動は、経営トップが主導して社員の健康増進に取り組む企業が集まる「KENKO企業会」に参加する企業のうち、禁煙促進に注力する20社が合同で実施。(2017/05/29)
 
[7]MSD、「Diabetes Innovation Challengeー糖尿病領域の医療課題に挑むー」募集開始
日本の糖尿病領域における医療課題を解決する企業を支援するビジネスプランコンテスト。応募期間は2017年5月30日から2017年8月31日。(2017/05/30)
 
[8]日経デジタルヘルス、デジタルヘルス事例:3年間の「健幸ポイント」実証から見えてきたこと
2014年12月から2017年3月まで筑波大学とみずほ情報総研、つくばウエルネスリサーチ、凸版印刷が実施した「複数自治体連携型大規模ポイントプロジェクト」の成果報告会で、この3年間の実証結果を発表。(2017/05/30)
 
[9]グリーベンチャーズ、Digital Health Meetup Vol.8 開催
開催日は、6月22日(木)。今回のテーマは「VR×ヘルスケア」。VR×ヘルスケア領域のビジネスチャンスや臨床現場での最前線に迫る。
 
[10]ブティックス、第1回[国際]健康長寿産業展(ヘルスケアJAPAN2018)
開催日は、2018年3月14日(水)から16日(金)。「健康で長生き」を支援する商品・サービスに特化した大規模専門展。
 
[11]調査:UCSF、Apple Watchは不整脈を97%の精度で検出できる
心拍測定アプリを提供するCardiogram社がカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)と協同で実施した研究。(2017/05/24)
 
[12]最もメンタルヘルスに悪いアプリは『Instagram』
イギリスのRoyal Society for Public Healthが14-24歳の約1500人を対象に調査。特に「Instagram」が若い女性に与えるネガティブな影響が顕著。(2017/05/30)
 
[13]mHealthWatch注目ニュース、ウェルビーと大日本印刷、患者向け自己管理(PHR)サービスで連携
なんのために「服薬記録」が必要なのか?PHRと連携するとどんなことが見えてくるのかなど、利用者がそのあたりをしっかりと見つけられるかが「服薬記録」という“作業”をするためのポイントになってくるような気がしている。(2017/06/05)
 
 
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