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[モバイルヘルス&アプリ動向編]2019年4月9日号
   ≫≫≫Author:渡辺 武友
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モバイルヘルス担当の渡辺武友です。
 
モバイルヘルス専門ニュースサイト「mHealth Watch」では、日々関連するニュースを紹介しています。
その中から「調査データ」ではどのような切り口のものがあるのか見ていきたいと思います。
 
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【1】特集:モバイルヘルス&アプリ動向編
---「モバイルヘルス関連調査まとめ」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「本気スイッチ」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 丸の内ヘルスカンパニー、海外 Apple Watch動向など、12本
 
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【1】特集:モバイルヘルス&アプリ動向編
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<テーマ>モバイルヘルス関連調査まとめ
 
平日毎日更新しているモバイルヘルス専門ニュースサイト「mHealth Watch」、チェックしていますか?
HealthBizWatchとは違う視点での特集もありますので、ぜひご活用ください。
 
その中の1つが「調査データ」です。
この半年でmHealth Watchに取り上げられた調査に関するニュースは8件ありました。
どのようなものが報告されてきているかいくつか紹介します。
 
 
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ウェアラブルの出荷状況
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定期的に報告されるのが世界のウェアラブルの出荷状況です。
四半期ごとに主にIDCとStrategy Analyticsが報告しています。
 
ウェアラブル全体でみると、第3四半期ではXiaomiがシェア21.5%を獲得し1位でしたが、第4四半期ではAppleがシェア27.4%を獲得し1位となりました。
(Xiaomiは2位でシェア12.6%)
Appleのシェアの内訳はスマートウォッチに限らず、イヤホンやヘッドホンも大きく伸ばしています。
 
健康機器に絞るとフィットネストラッカーからスマートウォッチに移行してきていることが見て取れます。
健康に特化したフィットネストラッカーに対し、生活に役立つスマートウォッチ(健康は機能の1つ)と捉えられることで、スマートウォッチがフィットネストラッカー以上の伸びを期待されています。
 
ただし、健康管理以上に特徴的なコンテンツや機能が出てきていないことが課題にあげられます。
健康管理以外で、スマートウォッチならではと言えるものが求められます。
 
 
<参考>
調査:IDC Japan、2022年までのウェアラブルデバイスの世界/国内出荷台数予測を発表
2018/11/13
 
調査:スマートウォッチ、「健康管理系機能」のイメージ強い?時計に関する意識調査
2018/12/11
 
調査:世界ウェアラブル市場、Xiaomiがシェア21.5%で首位
2018/12/13
 
調査:『Apple Watch』の出荷台数は2018年第4四半期に920万台に到達か
2019/3/8
 
調査:世界ウェアラブル市場2018年Q4はアップルが首位維持、耳装着型デバイスなど成長
2019/3/14
 
 
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利用、ダウンロードが伸びないメンタルヘルスアプリ
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米国ではメンタルヘルスに関連するアプリを活用したサービスが増加していますが、利用は伸びていないようです。
 
メンタルヘルスに限らないことですが、アプリは入れただけで使われないものの方が遥かに多いです。
またアプリを何かを改善するためのツールと位置付けると、アプリを使って行動(努力、勉強など)しないといけないと思うと、ダウンロードすら面倒になることが想定されます。
 
健康機器やサービスは“使ってもらえば良さがわかる”ものが本当に多いです。
もっと使ってもらうための工夫に、力を入れるときが来たと言えるのではないでしょうか。
 
その他の視点も注目ニュースで記載していますので、以下の記事から合わせてご覧ください。
 
 
<参考>
調査:メンタルヘルスアプリ、提供されるアプリは増加するも使用率は低いまま
2018/12/3
 
 
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生活習慣支援には「技術+人」のバランスが必要
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慢性期のケア管理にテクノロジーだけで適切に対応できるのか?
関連する企業幹部にアンケートを行った報告です。
テクノロジーと人の均等的組み合わせが71%、人を重視と答えた人が19%、テクノロジー重視と答えた人が8%となりました。
 
慢性期にもいろいろなケースがあるので一概には言えませんが、入院中はできたことでも、退院後の生活においては自己管理が求められるため、うまく実行できないことはよくおきます。
やはり人に見守られる要素は大きいと言えるでしょう。
 
では、テクノロジーでどう補うのか?
 
私は、正直に“テクノロジーで〇〇なサポートをします”と言い過ぎているのではないかと思っています。
 
ユーザーにとって重要なのは、行動したことを見てくれた人の反応(表情なども)が良くも悪くも想像できることだと思います。
その想像できることが、やる気や抑止力につながると思っています。
 
テクノロジーは残念ながら想像できません。
どんなにテクノロジーが進んでも表情は読めません。
 
さて、正直に“テクノロジーで〇〇なサポートをします”と言い過ぎな意味も理解いただけたと思います(笑)
 
調査データをただの数字と捉えず、ビジネスに活かすヒントとして活用してください!
 
 
<参考>
調査:慢性ケア管理になると、技術は人々を置き換えることはできない
2019/4/2
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「本気スイッチ」
 
当事者として自分ゴト化できた時に本気スイッチが入る。その変容ステップの最初は関係性においての自己受容・他者信頼・他者貢献と進化する。
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <12クリップ>
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[1]三菱地所、企業と個人の健康意識・行動の活性化を企図したアプリ「丸の内ヘルスカンパニー」を提供開始【PDF】
「丸の内ヘルスカンパニー」は、アプリ上で日々の運動や健康データの計測、関連イベントへ参加すること等によりポイントが付与される。獲得ポイントに応じて昇格し、昇格すればするほどより多くの健康体験に参加できる。(2019/03/27)
 
[2]ファンケル、健康の悩みに分かりやすく訴える「数値サポート」シリーズを展開【PDF】
「糖値サポート」「計圧サポート」「健脂サポート」の3製品を、それぞれ「血糖サポート」「血圧サポート」「中性脂肪サポート」に名称変更。「内脂サポート」「尿酸サポート」と合わせた5製品を「数値サポート」シリーズとして展開。(2019/03/27)
 
[3]パナソニック、くらしサービス 共創の場「& Panasonic」を開設
「& Panasonic」では、ビジネスパートナーと同社の互いが保有するハード・ソフト・くらしの知見等を掛け合わせ、機器とサービスが融合した新たなくらしの価値の共創を目指す。施設内には、くらしの空間を設け、食や睡眠等の様々な「くらしサービス」の共同開発・実証をスタートしていく。(2019/03/28)
 
[4]オムロン ヘルスケア、30-50代のビジネスパーソン6,000人に聞く「ストレス/睡眠/食生活と、高血圧」に関する調査
調査の結果、ビジネスパーソンの8割以上が日頃ストレスを感じており、ストレスを感じている人は、感じていない人と比較して、「血圧高め」と指摘されたことのある人が2倍多いことが分かった。(2019/03/28)
 
[5]厚生労働省、「健康寿命のあり方に関する有識者研究会」の報告書及び「健康寿命の延伸の効果に係る研究班」の議論の整理を公表
「2040年を展望した社会保障・働き方改革本部」に設置された「健康寿命延伸タスクフォース」の下に、「健康寿命のあり方に関する有識者研究会」や「健康寿命の延伸の効果に係る研究班」を設け議論を行い、報告書・議論の整理をとりまとめた。(2019/03/28)
 
[6]損害保険ジャパン日本興亜、「LINE」で保険金請求からお支払い手続きまで最短30分で完結【PDF】
コミュニケーションアプリ「LINE」を活用した保険金請求サービスを2019年1月30日から拡大。「LINE」で事故の連絡から保険金請求までの一連の手続きを完結できるサービスは、保険業界初。(2019/03/29)
 
[7]損保ジャパン日本興亜総合研究所、損保ジャパン日本興亜総研レポート Vol.74 英国の民間健康保険と高齢者ケアサービスーNHSとSocial Careが包含されている英国のヘルスケアシステムの特徴ー【PDF】
NHSの存在という事業環境で民間健康保険はどのような役割を果たしているか、NHSと複雑な関係を有する公的な高齢者ケアサービス提供システムが存在する事業環境で民間健康保険者はどのような事業を展開しているか、という二つのテーマを取り上げる。(2019/03/29)
 
[8]スギ薬局と豊明市、店舗を「健康発信拠点」に新たなシニア向けサービスを開始【PDF】
豊明市は、スギ薬局が実施する取り組みについて、各種予防プログラムの開発に協力するとともに、住民及び関係者への広報活動や市内で行っているシニア向けサービスとの連動を支援する。(2019/04/01)
 
[9]富士経済、「ウエルネス食品市場の将来展望 2019」を発刊
保健機能食品から糖質オフ・ゼロなどライトな健康感を訴求する食品までの広い範囲を「ウエルネス食品」と定義し市場を算出。15カテゴリーに分けた品目編と、健康要素22カテゴリーを品目横断で分析した要素編、2つの切り口から市場をまとめた。
 
[10]日経BP、テクノロジーNEXT 2019 【睡眠×テクノロジー】Techとの新結合で急拡大する快眠イノベーション市場ー睡眠の計測・解析が新たなマネタイズの手段にー
開催日は5月28日(火)。すでに国内で1兆円超えの巨大マーケットとなっている快眠市場がテクノロジー(SleepTech)と結びつくことで急加速している。(1)センシング(2)分析(3)活用(介入)の具体的な事例紹介を含め、最前線を紹介する。
 
[11]Appleとスタンフォード大、『Apple Watch』による心臓研究の結果を発表
公開された研究結果によると、参加者の0.5%が不規則な心拍について通知を受信したという。これは心房細動など、より大きな問題の兆候である可能性がある。(2019/03/28)
 
[12]『mHealth Watch』注目ニュース:パラマウントベッド、睡眠と健康領域の新ブランド『Active Sleep』設立
3月18日「世界睡眠デー」には様々な睡眠関連の情報がリリースされていました。その中から注目したのが、ベッドメーカーであるパラマウントベッドが発表した睡眠の状態に合わせてベッドの角度が自動で変わる日本初の商品です。(2019/04/08)
 
 
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