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2019.05.28号 [ヘルスコーチングの視線編]ヘルスコーチングの可能性を探る:記録・測定の本質的な活用

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[ヘルスコーチングの視線編]2019年5月28日号
   ≫≫≫Author:里見 将史
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こんにちは、里見です。
 
ヘルスケア領域の取り組みの中で「記録」「測定」は効果的な取り組みであることはみなさんご存知のことだと思います。
 
しかし、この「記録」や「測定」は継続の難しさ、ハードルが存在することも多くの方が十分認識されていることです。
 
そこで今回は、ヘルスコーチングにおいて「記録」や「測定」にどんな意味を持たせるかについてポイントを解説します。
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
---「ヘルスコーチングの可能性を探る:記録・測定の本質的な活用」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「beingがdoingより重要な理由」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 高血圧診療支援サービス、海外 Apple Watchなど、10本
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
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<テーマ>
ヘルスコーチングの可能性を探る:記録・測定の本質的な活用
 
 
ヘルスコーチングではPDCAサイクルを回して具体的な行動の加速、定着化を図って、目的や達成イメージに近づくために寄り添っていきます。
 
このPDCAサイクルはある程度の期間、周期で回転させていくのが基本です。
例えば、1週間サイクル、2週間サイクル、1ヶ月サイクルなどです。
 
ヘルスコーチングにおける定期的なPDCAサイクルでは、基本的には目的や達成イメージに向けて、具体的な行動に目を向けて、行動のメンテナンスを行うとともに、様々な視点から対象者の「気づき」に向けたアプローチを絡めていきます。
 
 
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1、対象者が見えていない部分にアプローチするPDCA
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ヘルスコーチングにおける具体的な行動のメンテナンスでは、単純に行動を入れ替える、差し替えるだけのアプローチだけではありません。
対象者が自ら気づき、自分で行動を決め、自らが取り組むことが基本で、自ら決めたことが自分ごと化されない限り、実際の行動につながらないからです。
 
人が決めたことや人に言われたこと、また人からススメられたことは、自分ごと化されにくく、実際の行動までにどうしても距離が存在してしまうものです。
 
また、具体的な行動を入れ替える、差し替える際には、自分のライフスタイルに合っている行動の理由や逆に自分にはどうしても合わない行動に存在するハードルを具体的にイメージしてみるなど、自らの気づきを基本として、行動の選択、メンテナンスを支援していきます。
 
具体的な行動のメンテナンスと組み合わせて以下のような対象者自らの気づきにつながるアプローチをタイミングに合わせて行っていきます。
 
例えば
・カラダ、意識、行動、生活の変化
・開始前との視点、視界の変化
・ゴール、達成イメージとの距離感
・ハードルの存在と具体的な対処方法
・できないことの言い訳探し
 
これらのアプローチは、対象者自身ではなかなか気づけない、視点が向けられないポイントで、対象者の視野、視点を拡げる際に効果的に機能します。
 
そのため、ヘルスコーチはタイミングに合わせて上記のような変化を見つけるための視点を提供してみたり具体的イメージを提示して、対象者自身で想像が膨らませ易いようにアプローチすることがポイントです。
 
 
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2、1日単位でもPDCAサイクルは回せる
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ヘルスコーチングでは、このようにPDCAサイクルをグルグル回しながらゴールや達成イメージに近づくサポートをしていきますが、このPDCAサイクルは1日単位でも機能します。
 
そして、この1日単位でのPDCAサイクルでは、「C(Check)」の役割として「記録」「測定」が位置付けられます。
 
一般的なヘルスケアサービスやプログラムでは、「記録」「測定」することが目的だったり、結果を確認するだけの機能として提供されていることが多く、「記録」「測定」に対してそれ以上の意味や理由、また活用方法まで提供しているところは少ないのが現状です。
 
ヘルスケア領域における取り組みの中で「記録」「測定」することは多くの人が大切な「行動」と位置づけており、また様々な研究でも「記録」「測定」し継続することが成果、効果を上げるためには重要な要素だと言われています。
 
それと同様に、この「記録」「測定」を継続することの難しさも多くの人が理解し、経験もしていることです。
 
「記録」「測定」が効果的だとわかっていても継続できない理由の一つとして、「記録」「測定」することの本当の意味や「記録」「測定」の活用方法がしっかりと認識されず、単純に「記録」「測定」するその先が見えていないことだと言えます。
 
例えば、食事記録が継続できている人ほどダイエットに成功していたり、体重がコントロールできていると言われています。
 
「食事記録」という行動そのものはダイエットに直接関係がなく、記録しただけではダイエットの成功には辿りつけません。
 
やはり「食事記録」をすることによって、現状を把握、認識し、次の具体的な食事を見直すために活かします。
ヘルスコーチングのPDCAサイクルに当てはめると、「食事記録」で「C(Check)」して、その「記録」から行動のメンテナンスへというサイクルになり、「記録」のタイミングを使ってしっかりとPDCAサイクルを回しているのです。
 
また、ダイエットでは「体重計測」も重要で、この「体重計測」を継続している人もダイエットや体重がコントロールできていると言われています。
 
この「体重測定」も「食事記録」と同様に、「測定」自体だけでは直接的なダイエット効果はありません。
「体重測定」の結果によって測定前の食事や活動、運動などを自身で振り返って、次の食事や活動をどうすべきかを「体重測定」のタイミングでPDCAサイクルを回しているということなのです。
 
上記で説明した「食事記録」や「体重測定」両方ともに共通して言えることとして、「記録」「測定」のタイミングで行動を振り返ること、そしてヘルスコーチングのアプローチである行動の見直しや対策に活かすまでが、「記録」「測定」という行動には含まれているということなのです。
 
 
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3、「記録」「測定」の意味付けや活用方法をしっかりと伝える
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ヘルスコーチングにおけるコミュニケーションでは、PDCAサイクルの中で上記で解説した様々な視点から対象者の気づきにアプローチしますが、実際に食事記録や体重測定で成果を手にしている人達は、自ら気づいて行動の改善、メンテンスにつなげていくPDCAサイクルを1日単位でも回しているのです。
 
ヘルスコーチングのPDCAサイクルや気づきへのアプローチなどは、実際のコミュニケーションやヘルスコーチからの直接的なアプローチがなくても、実は「セルフ」でも十分成立するものなのです。
 
しかし、既存のヘルスケアサービスを見てみても、すべての人が自ら「記録」「測定」の機会にセルフでPDCAサイクルを回せるわけではありません。
また、対象者自身にセルフで行うことを委ねてしまっては、既存のヘルスケアサービスと同じように「継続」してもらうことはできません。
 
やはり「記録」「測定」することの意味付けや活用方法をしっかりと伝えることはもちろん、様々な視点での気づきに働きかける仕組みと組み合わせて、「記録」「測定」から小さなPDCAサイクルの回転につなげていくためのアプローチが重要なのです。
 
そして、この「記録」「測定」の意味付けを丁寧にサポートする仕組みにヘルスコーチングのコミュニケーション要素をシステム的に組み込むことが十分可能です。
 
ヘルスコーチングは、コミュニケーションを通したアプローチが基本です。
直接、間接的なコミュニケーションを通して対象者に「気づき」を促し、次の行動につなげて目標、ゴールに向かっていきます。
 
今回の「記録」「測定」の意味付けを丁寧にサポートする仕組み、気づきを促す仕組みの部分では、ヘルスコーチングの要素とAIやシステムを組み合わせることで、間接的なアプローチ、コミュニケーションでも提供可能です。
 
「記録」「測定」する意味、活用をサポートすることが、ハードルが高いと言われる「記録」「測定」の「継続」への近道なのだと感じています。
 
 
今回お話したヘルスコーチングでの気づきへのアプローチや様々な視点の切り口など、ヘルスコーチングにはたくさんの要素が存在しています。
 
そのヘルスコーチングの要素を含めたキーワードを毎日メールで解説する「『ヘルスコーチング』早わかりガイド」を準備しております。
 
この「『ヘルスコーチング』早わかりガイド」は、「ヘルスコーチング」をみなさまに広く知っていただくため、ヘルスコーチングの特長的なキーワードだけを抽出し、簡単に解説したステップメールです。
 
もちろん、無料で提供しておりますので、ご興味ある方は以下より『ヘルスコーチング』早わかりガイド」希望とご連絡ください。
 
【『ヘルスコーチング』早わかりガイド】
お申込みはこちら
https://hbw.heteml.jp/healthbizwatch.com/inq/inq.html
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「beingがdoingより重要な理由」
 
beingはあり方、doingはやり方です。100をつくると決めることがbeingです。これが決まればdoingはほぼ無限なやり方を導くことが可能です。つまり、やり方を答えとしてそれのみを探したり、気にすることはナンセンスです。
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <10クリップ>
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[1]オムロン ヘルスケア、医師をつなぐ、高血圧治療の支援に特化した新たなサービスをスタート
https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/news/2019/0515.html
オムロン ヘルスケアとテレメディーズおよびポートの3社は、高血圧治療におけるオンライン診療支援サービスの共同事業検証に関する基本合意書を締結し業務提携を開始。これを受け、テレメディーズはオンラインを活用した高血圧診療支援サービスの提供を開始する。(2019/05/15)
 
[2]NTTドコモとソニーネットワークコミュニケーションズ、肌解析を通して健康づくりを支援するサービス「FACE LOG」を提供
https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2019/05/16_03.html
「FACE LOG」は、スマートフォンのカメラで顔を撮影するだけで簡単に肌の状態を解析し、日々の生活と肌の状態との関係をわかりやすく見える化することで、お客さま一人ひとりに合った生活習慣を支援するサービス。(2019/05/16)
 
[3]NTTドコモ、「dミールキット powered by Oisix」を提供
https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2019/05/16_02.html
「dミールキット」は、あらかじめ下ごしらえされた食材とレシピ、調味料を必要な分量だけセットにしたミールキットを自宅まで届けてくれるサービス。オイシックス・ラ・大地株式会社との協業により提供。(2019/05/16)
 
[4]オレンジページくらし予報×イマドキファミリー研究プロジェクト、「イマドキ家族の食事に関する共同研究」を実施【PDF】
https://www.orangepage.net/attachments/uploads/top_informations/attachment/0000000248/20190516153125.pdf
https://www.orangepage.net/
国内在住で小学生以下のお子さんがいる方を対象に、朝食で実際に食べたものを写真で投稿する日記調査と、アンケート調査を行い、朝食のメニューや調理頻度、朝食で重視していることなどをリサーチ。(2019/05/17)
 
[5]東急スポーツオアシス、業界初、自宅にインストラクターが現れる!WEBGYMでARコンテンツをリリース
https://www.sportsoasis.co.jp/co/news/info/det674.html
第一弾はWEBGYM内で利用ユーザーが多い、ヨガの「太陽礼拝」の各ポーズをAR空間で表現し、インストラクターが目の前にいるかのように、フォームを様々な角度から確認することができる。(2019/05/17)
 
[6]日経デジタルヘルスより、医療にも「サブスク」の波、高血圧治療が薬込みで月額4600円
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/02171/?ST=health&P=1
高血圧治療に特化したオンライン診療支援サービス「テレメディーズBP」は、薬代を含めて月額4600円(税別)からのサブスクリプションモデルで、さまざまな要件がある保険診療ではなく自由診療で提供する、という。(2019/05/17)
 
[7]ネスレ日本、「銭湯×コーヒー ランニングステーション」2019年5月より東京都内8ヶ所の銭湯で利用開始
https://www.nestle.co.jp/media/pressreleases/allpressreleases/20190521_nestle
東京都公衆浴場業生活衛生同業組合とネスレ日本は、銭湯とコーヒーでランニング愛好者の体のケアをサポートする「銭湯×コーヒー ランニングステーション」を設けると共に、シドニー・アテネオリンピック長距離元日本代表の大島めぐみさん監修のもと、東京都内を楽しく走れる推奨コースを提案。(2019/05/21)
 
[8]Garmin、『Garmin Connect』と特定のスマートウォッチで月経周期記録を追加
http://mhealthwatch.jp/global/news20190515
Garmin Connectユーザーは自分の月経サイクルの種類、症状、そして個人の健康状態に関するメモを記録することができる。(2019/05/15)
 
[9]全世界で売れてるスマートウォッチの3台に1台は『Apple Watch』
http://mhealthwatch.jp/global/news20190515-2
Counterpoint Researchの調査によると、「Apple Watch」はスマートウォッチシェアの35.8%を占めると言われる。(2019/05/15)
 
[10]『mHealth Watch』注目ニュース:GNヒアリングジャパン、聞こえの衰え無料診断ツールを提供
http://mhealthwatch.jp/japan/news20190527
これまで加齢による難聴は、「聴力低下」になってしまってからの対処方法しかアプローチの視点がなかったが、最近は難聴による悪影響が数多く言われるようになってきたことで「聞こえ方の見える化」やその先の「予防」という視点まで含めて「加齢による難聴」に向けたアプローチが増えてきている。(2019/05/27)
 
 
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