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[ヘルスコーチングの視線編]2019年11月26日号
   ≫≫≫Author:里見 将史
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こんにちは、里見です。
 
先日コーチングの研修に参加した際、国際コーチ連盟が定めるコーチの「コア・コンピテンシー」をあらためて目にする機会がありました。
この「コア・コンピテンシー」とは、コーチングの基本であり、ルールでもあると言えます。
 
そこで今回と次回の2回に分けて、コーチングのルール、スキルをヘルスコーチングに照らし合わせて、使い方について考えてみたいと思います。
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
---「ヘルスコーチングの可能性を探る:ルール、スキルだけでは使いこなせない(1)」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「正解主義の課題」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 投球動作解析e-skinシャツ、海外 Apple Researchなど、5本
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
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<テーマ>ヘルスコーチングの可能性を探る:ルール、スキルだけでは使いこなせない(1)
 
 
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1、コーチングの定義・ルール
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コーチの「コア・コンピテンシー」とは、コーチング・スキルとコーチングのアプローチを国際コーチ連盟が定義したもので、一般的なコーチングでは、このコア・コンピテンシーが基本であり、ルールでもあると言えます。
 
また、「コア・コンピテンシー」は、コーチとしてトレーニングのレベルの差を測定するための役割もあって、認定コーチ資格取得試験などの審査基準にもなっています。
 
そのため、プロのコーチとしてやコーチと称して活動する上では、この「コア・コンピテンシー」は、必ずトレーニングを積んで理解しているとも言えるものです。
 
この「コア・コンピテンシー」は以下の4つの大きな領域に分かれ、それぞれがさらに細分化され、全部で70項目あまりが定義されています。
 
1、ファウンデーション(基盤)を確立する
・コーチの倫理規定とプロとしての基準を満たしている
・コーチングについての同意を取り交わしている
 
2、関係性をともに築く
・クライアント(コーチを受ける側)と親密な信頼関係を築いている
・コーチとしてのプレゼンスがある
 
3、効果的なコミュニケーション
・アクティブ・リスニングをしている
・効果的な質問をしている
・率直なコミュニケーションがある
 
4、学び、成果を得ることを促す
・「気づき」を促している
・行動をデザインしている
・行動計画とゴールセッティングが明確である
・進行状況を管理し、責任を明確にしている
 
この国際コーチ連盟が定めるコーチの「コア・コンピテンシー」では、一般的なコーチングやビジネスコーチングが前提になっていますが、ヘルスコーチングに置き換えても、やはり通じることがたくさんあります。
 
その中で私がヘルスコーチングの視点で見た時に、目についたのが以下のコミュニケーションに関わる項目です。
 
・効果的な質問をしている
・気づきを促している
 
ヘルスコーチングに限らず、一般的なコーチングは質問型のコミュニケーションと言われており、双方向のコミュニケーションが基本です。
 
上記2つのコーチングのスキルに関わる項目は、文章的に見ると別々のスキルのように見えますが、コミュニケーションの中で活用する際には、それぞれの意図、目的を押さえた上で連動してアプローチすることが活用する時にはポイントになってきます。
 
 
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2、「効果的な質問」の意図
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コーチングの双方向のコミュニケーションでは、対象者の考えを身体の外に「言語化して出す」ことがポイントです。
 
対象者が言語化する過程で、いろいろと考え、そして考えを整理します。
その考えて整理し言語化するプロセスを通じて、対象者自身に「気づき」が生まれます。
 
双方向のコミュニケーションでは、どちらか一方が話をしたら相手にも話をする機会、きっかけを与えることが必要です。
 
それがコーチングのスキルの一つでもある「質問」なのです。
 
しかし、この「質問」もただ脈略もなく投げかけるのではなく、「効果的な質問」でなくては機能しません。
 
そのため、コーチングでは意図的に以下のようなことを狙って「効果的な質問」を投げかけるのです。
 
・考えを整理する
・考えや行動を明確にする
・様々な「気づき」のポイントを見つける
・視野を広げる、視点を変える
など
 
「効果的な質問」には、しっかりとした目的が存在しているのです。
 
 
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3、「気づきを促す」ことの意図
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コーチングでは、対象者自身が主役のコミュニケーションです。
コミュニケーションを通して、対象者自身がゴールや目的に向かって前進していくことに寄り添います。
 
対象者自身がゴールや目的に向かう過程では、具体的な行動、アクションに前向きに取り組み、振り返りながら高めていくことがポイントになります。
 
この具体的な行動、アクションに前向きに取り組むためには、対象者自身が様々な「気づき」を得て、「自分ごと」として主体性を持ってもらうことが重要です。
 
誰かに言われて行動したり、アクションに取り組むのではなく、能動的に目標やゴールに向けて行動したり、アクションに取り組むためには、気づきを促すことを狙ったコーチからのコミュニケーションが機能します。
対象者自身が自ら気づきを見つけられる手助けこそが、コーチの役割なのです。
 
ヘルスコーチングでも、ゴール、目的に向かって前進している自分を自ら発見できることが、自己効力を高め、行動、アクションへの取り組みを加速させることにつながります
 
また、自らの気づきによって実感できた「出来る」という感覚などが自信につながり、さらに自己効力が高まっていくのです。
 
そのため、ゴールや目的に向かって前進していく途中、またモチベーションを維持していく際には、自己効力を高めることは大切なアプローチで、その際には対象者が自ら見つけられる「気づきを促す」サポートが重要になってきます。
 
 
上記で説明した「コア・コンピテンシー」で定義されているそれぞれ2つのスキルである「効果的な質問」と「気づきを促す」ですが、この2つのスキルは、実際のコーチングの場面では、連動してアプローチさせていくことが多いです。
 
特にヘルスコーチングでは、この2つのスキルの組み合わせは、タイミングごとに目的に合わせてアレンジして活用します。
 
コーチングのルールやスキルは知っているだけでは活用できません。
やはり、サービスの現場で使えるレベルまで具体的に落とし込まないと対象者が主体性を持って取り組むスタイルに導くことはできないのです。
 
では、スキル、ルールをどのように具体的に落とし込んで、ヘルスケアサービスの中で活用するのかについては、次回また詳しくご説明したいと思います。
 
次回の[ヘルスコーチングの視線編]、楽しみにお待ちください!
 
 
ヘルスコーチングには多くのアプローチの要素があります。
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「正解主義の課題」
 
サービスビジネスでは正解はひとつだけではない。就学時代に身につけた正解を探す癖からの脱却が必要である。
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <5クリップ>
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[1]東京海上日動・東京海上日動メディカルサービス・バリューHR、健康経営支援のための業務提携【PDF】
提携を機に、企業や健保組合が健康経営に取組むにあたり必要となる健診手配及び結果データの蓄積と、その後の専門職によるフォローアップといった各種サービスを一体的に提供し、お客様の健康経営の取組みをさらに支援していく。(2019/11/12)
 
[2]厚生労働省、「第8回 健康寿命をのばそう!アワード」表彰式を開催
「生活習慣病予防分野」で21企業・団体・自治体、「介護予防・高齢者生活支援分野」で16企業・団体・自治体、「母子保健分野」で14企業・団体・自治体を表彰。(2019/11/13)
 
[3]デサント、日本のブランドによる日本人が走るためのランニングシューズ「原点GENTEN」デビュー
コンセプトは、「新・薄底、新感覚の推進力ー日本人ランナーの足を創るー」。ランナー自身の足で地面を蹴る力を無駄なく、安定して推進力に変換する、走るための当たり前の機能をシンプルに表現する、ランニングシューズの“原点”を形にした商品。(2019/11/14)
 
[4]アシックスとXenoma、「投球動作解析e-skinシャツ」を共同開発
着て投げるだけで野球の投球フォームを評価することができるシャツ。身体の動きを計測するモーションセンサーや、各関節部位の動きを計測するストレッチセンサーを搭載しながら、着心地の良さと優れた洗濯耐久性を有しているのが特徴。(2019/11/18)
 
[5]『mHealth Watch』注目ニュース:Apple、ユーザーが健康調査に参加できる『Research』をリリース
一般人が自ら調査に参加して膨大なデータが手に入る。必死にデータを集めている立場からすると羨ましい限りですね!スマートウォッチ市場の半分を占める「Apple Watch」だからこそできるやり方と言えるでしょう。(2019/11/25)
 
 
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