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2020.03.03号  [ヘルスコーチングの視線編]ヘルスコーチングの可能性を探る:ヘルスコーチングとしての「記録」する意味(2)

健康ビジネス問題解決サポートメディアHealthBizWatch
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[ヘルスコーチングの視線編]2020年3月3日号
   ≫≫≫Author:里見 将史
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こんにちは、里見です。
 
前回、この[ヘルスコーチングの視線編]では、「記録」に関するヘルスコーチングの視点の4つのポイントの中から2つについてお話ししました。
 
そこで、今回は残りの「3、記録する=小さな変化」と「4、記録の自分ごと化」の2つのポイントに関して、ヘルスコーチング的な視点で考えてみたいと思います。
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
---ヘルスコーチングの可能性を探る:ヘルスコーチングとしての「記録」する意味(2)
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「コミュニティ化の切り口」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 シルタス、購買データを健康管理に活用するための実証実験など、7本
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
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<テーマ>ヘルスコーチングの可能性を探る:ヘルスコーチングとしての「記録」する意味(2)
 
「データの記録」について、ヘルスコーチングの視点で考えると、以下の4つのポイントが挙げられます。
 
1、記録の継続はハードルが高い
2、記録する=振り返りのタイミング
3、記録する=小さな変化
4、記録の自分ごと化
 
上記の4つのポイントの中から、前回は「1、記録の継続はハードルが高い」と「2、記録する=振り返りのタイミング」についてお話ししました。
 
詳しくは前回の「ヘルスコーチングの可能性を探る:ヘルスコーチングとしての「記録」する意味」をご覧ください。
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/news/880.html
 
 
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ポイント1、2(前回の振り返り)
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まずは最初にさらっと、前回紹介した2つのポイントについて、お話ししておきたいと思います。
 
【1、記録の継続はハードルが高い】
 
ヘルスケアサービスでは、サービス自体の「継続」の難しさはもちろんですが、利用者自身が目的に向かって取り組む行動そのものの継続も、とてもハードルが高いです。
 
「記録」自体の継続を難しくさせている一つの要因は、「記録」することの意味がしっかりと伝えられていないことだと、ヘルスケアサービスを見ていて強く感じます。
 
 
【2、記録する=振り返りのタイミング】
 
健康行動の継続に効果的な「記録」するというアクションは、健康行動を継続することと密接に関係しているため、目標、目的の達成=行動の継続=記録とも言えなくはないのです。
 
しかし、記録することがメインではなく、やはりそこには「行動」が存在し、その行動を記録する時に、行動自体を振り返ってみたり、自ら行動に関しての対策や工夫を考えてみたりと「記録」する行為を通して、自ら振り返り、PDCAのサイクルを回しているのです。
 
あくまでも「行動」が中心で、「記録」はその「行動」を目標、目的の達成に向けて継続する、効果を高めるための「振り返り」のための位置づけになっています。
 
この部分をもう少し丁寧にサポートして「記録」することの意味付けを伝えるだけでも、「記録」の継続率は高まりますし、サービス自体の継続率も高まります。
 
 
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ポイント3、4(今回のポイント)
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それでは、残りの2つのポイントについてのお話に移りたいと思います。
 
 
【3、記録する=小さな変化】
 
「記録」する際に同時に振り返ること、そして目標に向けた行動の改善や工夫にフォーカスをあてて「記録」することが本来の効果的な使い方なのです。
 
ただ漠然と記録するのではなく、記録する意味や記録することの活用方法をしっかりとナビゲーションするだけでも、記録の継続という面では効果的に働きます。
 
また、「記録」の継続から見えてくる小さな変化についても、現状のヘルスケアサービスでは、利用者自身で見つける、発見させるのがほとんどです。
 
記録から見えてくる小さな変化について、なかなか本人は気づかないものです。目の前のことにしか、意識が向いていないから当然のことなのです。
 
そのため、記録の継続から見えてくる小さな変化をあらためて知らせることも記録を継続する上では重要な要素です。
 
健康行動の習慣化、定着化に向けたプロセスの中では、やはり「小さな変化」が自己効力を高めるポイントになります。
 
しかし、その小さな変化を自ら見つけなければいけないとなると、なかなか難しいです。
 
ましてや、健康の取り組みでは短期間で劇的な自分でも感じられるような変化は、なかなか手にすることはできません。
 
なかには、「感度」が高く自身のからだに常に意識を向けて、小さな変化を感じ取れる能力が高い人もいるかもしれません。
 
しかし、多くの人はそれほど「からだの感度」は高くないものです。
 
健康の取り組みで継続が難しいと言われている背景には、自分で変化を感じるまでに時間がかかってしまうことが関係しています。
 
しかし、自分で変化を感じるまでの間でも、行動を継続的に取り組んでいることで、自身には見えていない小さな変化が実は表れているものです。
 
継続的に記録している中にも、それらの小さな変化の兆しは表れてきているのです。
 
この小さな変化の兆しを継続している記録から見つけて提示するだけでも、行動の納得感はもちろん記録することの意味もしっかり認識してもらえるのです。
 
 
【4、記録の自分ごと化】
 
「記録」は健康行動の継続に効果が高いと言われています。
とは言っても、「記録」そのものの継続は難しいのが正直なところです。
 
しかし、上記で説明した「記録すること」の意味をしっかリと伝えて、活用できるようにサポートすることで、継続率は変わってきます。
 
ヘルスケアサービスでは、ICTを利用してデータを含めた記録の自動化が提供されてきています。
記録する負担が減り、記録自体が簡便になり利用者にとっては「記録」すること自体は「ラク」になってきています。
 
しかし、上記で説明した「記録」を振り返りのタイミングに活用するというプロセスは、記録の自動化では機能しなくなってしまいます。
 
例えば、ウェラブルを使っている人やスマホの歩数計アプリを使っている人はお気づきかもしれませんが、記録、データを確認する機会は1日に何度もありますか?
もしかすると、データ自体を見る機会はほとんど無いという人も多いかもしれません。
しかし、データ自体は自動化されているのでしっかりと存在だけはしているのです。
 
データの自動化、記録の自動化自体は、利用者の負担が軽減されるので、良いことです。
しかし、データの自動化、記録の自動化は、データが自分ごと化されない状況が生まれてしまうため、やはりデータの自動化、記録の自動化とデータや記録を自分ごと化させる工夫やアプローチと組み合わせ、連動させる必要があるのです。
 
データの自動化、記録の自動化をすれば利用者は使ってくれるだろうといったサービス提供者目線ではなく、いかに自動化されたデータや記録を使って本来の目標、目的達成をサポートできるかといった視点でのサービス提供が必要です。
 
前回と今回の2回に分けて、ヘルスケアサービスにおける大きなハードルの1つである「記録」に絞ってヘルスコーチング的な視点で解説しました。
 
ヘルスコーチングには具体的な要素がたくさんあり、その要素をどんなタイミングでどのような意図を持って具体的に活用していくのかがポイントになってきます。
 
そのヘルスコーチングの要素を含めたキーワードを毎日メールで解説する「『ヘルスコーチング』早わかりガイド」を準備しております。
 
この「『ヘルスコーチング』早わかりガイド」は、「ヘルスコーチング」をみなさまに広く知っていただくため、ヘルスコーチングの特長的なキーワードだけを抽出し、簡単に解説したステップメールです。
 
もちろん、無料でご提供しておりますので、ご興味ある方は、以下より『ヘルスコーチング』早わかりガイド」希望とご連絡ください。
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「コミュニティ化の切り口」
 
不特定多数を対象とした効率化という指標ではない新たな共感を伴う価値観の設定が必須。
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <7クリップ>
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[1]エー・アンド・デイとタニタ、健康計測機器分野で業務提携
https://www.tanita.co.jp/press/detail/2020/0219/
エー・アンド・デイの強みである血圧計を主体とした医療領域の技術・商品と、タニタの強みである未病・予防領域の技術・商品を相互に活用することで付加価値の高い新商品・新サービスを創出し、両社のヘルスケア事業の拡大を図る。(2020/02/19)
 
[2]シルタス、購買データを健康管理に活用するための実証実験を神戸市で開始
https://corp.sirutasu.com/2020/02/21/2394/
「SIRU+」は、購買データを栄養素に変換することで、日々の買い物から自動で栄養の偏りをチェックするスマートフォンアプリ。購買データと実際の食事データならびに身体データを同時に取得、分析することで健康管理に活用するための有用性を検証する。(2020/02/21)
 
[3]マイナビウーマン、20-30代の働く女性が、健康のためにしている4つのこと
https://woman.mynavi.jp/article/200224-2/
健康のために何かをしているという女性は、約54.4%で、半数を超える結果に。普段忙しくても、健康を意識して実際に行動にうつしていることがわかった。では、具体的にどんなアクションを起こしているのか。(2020/02/24)
 
[4]asken、「あすけん」と「KENPOS」が提携
https://www.asken.inc/news/2018/12/5/health-20-asia-japan-2018--xjc79-c4lrx-kd6gh
みんなの健康サイト「KENPOS」のフルリニューアルに伴い、あすけんがKENPOSの専門コンテンツに加わる。KENPOSを利用する企業や団体の従業員・組合員の健康づくりをバックアップする。(2020/02/25)
 
[5]『ヘルスケアIT 2020』社会的健康戦略研究所セミナーレポート
http://mhealthwatch.jp/column/report20200220
セミナーでは社会的健康戦略研究所の代表理事を務める浅野健一郎氏、社団メンバーが登壇し、一般社団法人発足の経緯と活動内容を紹介。また、社団メンバーによる活動報告が行なわれた。(2020/02/20)
 
[6]凸版印刷、瞑想ポッドと心拍・脳波センシングで仕事の生産性向上
http://mhealthwatch.jp/column/news20200225-2
集中、リラックス、バランスなど目的に合わせてコンテンツを選択すると、最適なガイダンスや連動した照明・音響などを用いた瞑想空間を提供する。(2020/02/25)
 
[7]『mHealth Watch』注目ニュース:シニア女性のための「毎日が発見」の通販商品
http://mhealthwatch.jp/japan/news20200302
今回注目するのは、通販の口コミから見えてくるシニア女性の美容・健康ニーズに関するニュースです。ヘルスケア領域におけるサービスや商品を求める場合の入り口は、やはりなんらかの「課題の解決」が入り口になっています。(2020/03/02)
 
 
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