HBW 2017~

2017.09.19号 [海外事例にみる企画ヒント編]「機器+サービス」で注目されるオマダヘルス

健康ビジネス問題解決サポートメディアHealthBizWatch
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[海外事例にみる企画ヒント編]2017年9月19日号
   ≫≫≫Author:脇本和洋
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
「海外事例にみる企画ヒント編」をお届けしている脇本和洋です。
今回は糖尿病予備軍向けに、機器を絡めたヘルスコーチングを提供し、2017年7月に50億円の資金調達に成功した企業「オマダヘルス」を取り上げます。
 
 
 
■□■□■□■ I N D E X ■□■□■□■
 
【1】特集:海外事例にみる企画ヒント編
---「機器+サービス」で注目されるオマダヘルス
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「INSIDE OUT」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 歩行サポートパンツ、海外 血友病患者支援など、8本
 
─────────────────────
 
◆◇◆---------
【1】特集:海外事例にみる企画ヒント編
◆◇◆---------
 
 
<テーマ>「機器+サービス」で注目されるオマダヘルス
 
 
健康機器の企画開発において、サービスをうまく絡ませていくことが近年のテーマの一つになっています。「オマダヘルス」は、そのヒントを提示してくれる事例です。
 
-----------------------------------
1.「オマダヘルス」とは
-----------------------------------
 
オマダヘルスは、糖尿病の予防プログラムを提供する企業。
 
・ワイヤレス体重計
・デジタルレッスン
・グループコーチング
 
という3つを組み合わせた、16週間プログラムを提供しています。
 
・オマダヘルス(トップページHOW IT WORKSに2分動画あり)
https://www.omadahealth.com/
 
彼らが目指している価値は、トップページに「life-changing journey」と表現されているように「一生ものの効果的な生活習慣を発見できる」というものです。
 
販売先は、保険会社や企業などのB-Bが中心で、B-Cでも一部販売しています(B-Cの場合16週間で約6万円)。
 
 
-----------------------------------
2.サービスの基本的な流れ
-----------------------------------
 
では、次にサービスの基本的な流れをみましょう。
 
A.問診
健康状態、食事や運動習慣、ソーシャル、ライフスタイル、生活習慣を変化させる意欲のレベルなど、コーチングに役立つ情報をアンケートに従って回答します。
 
B.グルーピング
入力された情報に基づき、共通点の多いユーザーたちと共にグループに入ります。グループは最大24人で構成されます。
 
C.参加者全員に体重計を配布
自動的にデータが専用ページに送信される体重計、活動量計などのツールが郵送されます。
 
D.コーチが紹介される
 
E.週に30分程度でプログラムを学ぶ
プログラムは、米国政府が主導する糖尿病治療のガイドライン。例えば、
・好きな食べ物をあきらめることなく、健康的に食事をする方法
・日常生活の限られた時間の中で、適切な運動をする方法
・ストレス対処法
などです。
 
F.コーチングを受けながら実行する
メール、電話、ビデオメッセージといった方法で個別にコーチングを受けながら、プログラムを実践していきます(体重、食事、運動データを記録する。頻度は少ない様子)。
 
G.グループコーチングを受ける
グループでもディスカッション、コメントのやり取り、互いの進捗状況を確認するといった方法で進めます。参加者同士、刺激を受け、ヒントをもらいながら、自分に合った方法を見つけられるよう、進めます。
 
 
-----------------------------------
3.オマダヘルスの見どころ
-----------------------------------
 
オマダヘルスは、著名なビジネス誌Fast Company紙により、2017年の健康業界の革新的な企業10社に選ばれました。見どころはいくつもありますが、以下3点をあげてみます。
 
●「魅力的」な価値づくり
 
設立者のDuffy氏はデザイン会社のIDEO社出身で数多くの健康関連のプロダクトを企画してきました。その中で、これからの健康機器には「魅力的な価値が必要」と考えていたのでしょう。
 
今までの健康測定機器は「簡易に/正確に/いろいろ測定・記録できます」といった価値が多かったといえますが、オマダヘルスは測定機器を使いつつ、『一生ものの効果的な生活習慣を発見できる』という魅力的な価値レベルまで高めました。
 
糖尿病を予防したい人は、「行動しないといけないとわかっていても長く続かない」「いろいろ行うけど、効果的なことをしていない」といったことがあるとIDEO流のデザイン思考で観察していたのでしょう。魅力的な価値づくりでは、この観察結果を活かし、『一生ものの効果的な生活習慣を発見できる』と設定したと思われます。
 
●無理なく結果が出やすいエビデンスあるプログラムに着目
 
「魅力的な価値を実現するために、どんなプログラムを用意するか?」Duffy氏は悩みました。その時着目したのが、政府の糖尿病治療のガイドライン。そこには、好きな食べ物をあきらめず健康的に食事する方法や、限られた時間の中で運動する方法、さらにストレスへの対応といった、「無理なく結果のでやすいエビデンスがある」プログラムがありました。
 
●コミュニケーション設計がなされたコーチングプログラムで徹底フォロー
 
実際にオマダヘルスが最も力を入れたのが、このコーチングプログラム。基本的な知識(レッスン)を提供した後、参加者に寄り添い見守るだけでなく、参加者自身に様々な気づきを与え、さらに自分なりの実践方法を身につけることを支援してくれます。また、プログラムは4つのフェーズ(食習慣、運動習慣、メンタル、環境づくり)があり、コミュニケーションの設計がなされています。
 
 
以上3点が見どころと考えました。今後の機器の企画に参考となる事例ではないでしょうか。【脇本】
 
 
 
 
【価値創造に注力した企画サポート】
オマダヘルス含め健康業界の先進事例から抽出したフレームワークで「価値創造」していくステップ含め、事業(商品・サービス)企画を6ステップで検討するサービスです。
http://hbw-store.com/service/kikaku1606.html
 
【ヘルスコーチングを活用した企画開発サポート】
オマダヘルスで使われていたのが、ヘルスコーチングという手法。スポルツではすでに日本でヘルスコーチングのサービスを実施しています。
http://hbw-store.com/service/keizoku1502-137.html
 
 
 
◆◇◆---------
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
◆◇◆---------
 
≫≫≫「INSIDE OUT」
 
何か問題が起きた時、外に原因を探すのではなくて自分の中に問題があり、それと向き合うことがインサイドアウト。さて、しっかりと向き合えているだろうか?
 
 
 
◆◇◆---------
【3】今週の注目デジクリップ! <8クリップ>
◆◇◆---------
 
[1]東京大学、過去30年におけるわが国の職業別死亡率格差と死因別の寄与を解明【PDF】
http://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/admin/release_20170905.pdf
http://www.m.u-tokyo.ac.jp/
過去30年のわが国の詳細な職業別死亡率格差の変化と死因別の寄与について、人口動態統計職業・産業別調査を用いて分析。男性の職業別死亡率は管理職を除いてすべて低下傾向にあり、特に事務職・公務員などで大きく低下。(2017/09/06)
 
[2]イオン、シニア女性向け「トップバリュ 歩行サポートパンツ」新発売【PDF】
http://www.aeonretail.jp/pdf/170906R_3.pdf
http://www.aeonretail.jp/
「歩行サポートパンツ」は、膝や太ももまわりの筋肉に沿って生地を二重にした仕様。着用時に内側に入った膝を本来の位置に戻すように筋肉を支え、歩行時の前後のぐらつきを軽減し、安定した歩行をサポートする。(2017/09/06)
 
[3]オークローンマーケティング、日本初上陸「スクワットマジック」販売開始
http://www.oaklawn.co.jp/news/2017090771400-web.html
座って上下に体を動かすだけで、正しいフォームでスクワットができるエクササイズマシン。シンプルな設計ながら12種類のユニークなスクワットが可能。(2017/09/07)
 
[4]ロート製薬、若手ビジネスマンの“朝”を実態調査「朝の3分」で決まる第一印象
http://www.rohto.co.jp/news/release/2017/0907_01/
20代の若手ビジネスマンと女性社員を対象に「仕事ができるビジネスマン」の印象と朝のスキンケアに関する意識・実態調査。肌のキレイな男性=仕事ができる印象がある、など。(2017/09/07)
 
[5]博報堂、こそだて家族研究所「ママのストレスとトキメキ」調査
http://www.hakuhodo.co.jp/archives/announcement/41022
普段ストレスを感じているママたちは約9割。その主な要因は「育児」「パパ」「金銭面」「家事」。ストレスを発散させるために何かしているママは約3割、何かしたいのに何もできていないママが6割以上。(2017/09/11)
 
[6]日経デジタルヘルス、デジタルヘルス・レポート「医師主導のモバイルPHRは利用継続率が高い」Welbyマイカルテを展開するウェルビーの比木氏
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/327442/091100140/?ST=health
モバイルPHRの「Welbyマイカルテ」を展開するウェルビー代表取締役の比木武氏が「第17回 日本糖尿病情報学会年次学術集会」のシンポジウムに登壇。(2017/09/11)
 
[7]新社会システム総合研究所、法研(へるすあっぷ21)主催特別セミナー『「健康づくり」と「まちづくり」ー健康事業からはじまる活気あふれるまちづくりー』開催
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_17338.html
開催日は10月20日(金)。「健康・医療・福祉のまちづくりの推進ガイドライン」に沿った形で事業展開している国内の取組み事例を各自治体の今後のまちづくりや健康増進に活かしてもらうことを目的に、経験者による事業の勘所等を共有。
 
[8]Pfizer、Minecraftのゲームと連携して血友病患者を支援
http://mhealthwatch.jp/global/news20170906
アプリ「HEMOCRAFT」は、Minecraft Gamesの協力により改修され、8-16歳までの子供達をサポートすることを目的としている。これは楽しさと共に教育的であり、血友病患者に統合教育に対する準備と日常生活でのケアの仕方を模擬的に提供する。(2017/09/06)
 
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 

 
HBWメールマガジンご登録はこちら
一覧に戻る
トップに
戻る