HBW 2017~

2018.08.21号 [海外事例にみる企画ヒント編]生理日管理サービスのベンチャー動向

健康ビジネス問題解決サポートメディアHealthBizWatch
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[生理日管理サービスのベンチャー動向編]2018年8月21日号
   ≫≫≫Author:脇本 和洋
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
こんにちは。脇本和洋です。
 
経済産業省は2018年7月、「健康経営における女性の健康の取り組み」を発表しました。その中で月経随伴症状(生理痛など)による年間の経済損失は約7,000億円であり、今後の対策が重要だとしています。
 
今後労働人口が減る中、女性が月経をうまく管理していき、いきいきと働くことは社会の大きなテーマになってきます。
 
そこで今回は、米国の投資家が注目する女性の生理日管理サービスを3つ紹介します。
 
 
 
■□■□■□■ I N D E X ■□■□■□■
 
【1】特集:海外事例にみる企画ヒント編
---「生理日管理サービスのベンチャー動向」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「雇用より参加」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 新世代脳トレ、ウェアラブル動向など、17本
 
─────────────────────
 
 
 
◆◇◆---------
【1】特集:海外事例にみる企画ヒント編
◆◇◆---------
 
 
<テーマ>生理日管理サービスのベンチャー動向
 
 
米国では、「Femtech」(フェムテック=Female×Technologyで作られた造語)という切り口の中で、生理日管理サービスのベンチャー企業へも投資が盛んに行われています。
 
・参考>The Femtech Market Map
https://www.cbinsights.com/research/femtech-market-map/
 
【今回の紹介事例】
 
事例1.生理日予想アプリから一歩進み、サービス展開する「Glow」
事例2.基礎体温計で測らないでも正確な生理日を予想できる「AVA」
事例3.何もつけないで寝るだけで生理日予想ができる「EarlySense Percept」
 
 
-----------------------------------
事例1.生理日予想アプリから一歩進み、サービス展開する「Glow」
-----------------------------------
 
■企業名:Glow,Inc
https://glowing.com/
 
■資金調達:23億円(2018年8月時点)
 
■概要
「Eve by Glow」という生理日の記録・予想ができる無料アプリを提供しています。
https://itunes.apple.com/us/app/id1002275138
 
■特長
同社はよく似たアプリが数多くある中、生理日の記録・予想だけでなく、妊娠可能性の高い日を予想するアプリも提供しています。また、サービスに力を入れています。
 
具体的には不妊治療のサポートサービス「Glow Fertility Program」を用意し、不妊治療で有名な病院や医師情報を提供したり、不妊治療に詳しい専門家からアドバイスを受けることができるサービスを提供しています。
 
 
-----------------------------------
事例2.基礎体温計で測らないでも正確な生理日を予想できる「AVA」
-----------------------------------
 
■企業名:Ava Science Inc.
https://www.avawomen.com/
 
■資金調達:42億円(2018年8月時点)
 
■概要
就寝の際、腕時計型のウェアラブル機器を装着するだけで正確な生理日(排卵日)を予想してくれます。価格は249ドル。
 
■特長
睡眠、皮膚温度、安静時の脈拍数などをモニタリングし、生理日(排卵日)、排卵の有無を正確に予想します。月経周期の記録をグラフで見ることもでき、月経周期の体調の変化、睡眠やストレスとの関係性についても分析します。また、最近では妊娠中の感染症の検出を行う臨床試験を開始しています。
 
2016年に本サービスをリリースして以来、寝る際にウェアラブル機器をつけるだけで正確な生理日(排卵日)を予想してくれるだけでなく、様々な特長をもつ機器として注目をあびています。
 
 
-----------------------------------
事例3.何もつけないで寝るだけで生理日予想ができる「EarlySense Percept」
-----------------------------------
 
■企業名:EarlySense LTD
https://www.earlysense.com/
 
■資金調達:106億円(2018年8月時点)
 
■概要
生理日(排卵日)を予想するサービスは「EarlySense Percept」と呼ばれ、2017年にリリースされました。価格は299ドル。
 
https://www.earlysense.com/digital-health/product/percept/
 
■特長
「EarlySense Percept」は、平皿のような形状で、使い方はベッドのマットレスの下に設置するだけです。ユーザーが寝ている間に呼吸数や心拍数といったバイタルサインを音波で測定します。
 
それら測定データに基づき独自のアルゴリズムで解析し、正確な生理日や排卵日、妊娠可能な時期を予想します。そして毎日睡眠時の測定を続けることで、AI(人工知能)が予想の精度を高めていきます。
 
このような体温測定が不要の非接触方式の予想技術は、女性の排卵周期と心拍数/心拍リズム(HRV)の変化に相関性があるという研究結果に基づいています。
 
事例2の「AVA」は、寝る際にウェアラブル機器を装着する必要がありましたが、「EarlySense Percept」は何も装着する必要がなく、「寝るだけで正確な生理日(排卵日)予想ができる」というものです。
 
 
-----------------------------------
女性の生理日管理サービスの方向性
-----------------------------------
 
今号では、生理日管理をテーマとする3社のベンチャーの取り組みを紹介しました。
 
まとめると、
・「Glow」は単なる予想だけでなく、サービスを本格的に立ち上げようとしている
 
・「AVA」は、基礎体温計を使わなくてもウェアラブル機器を付けて寝るだけで正確な生理日予想ができる。さらに、妊娠中の感染症を検出する技術を開発するなど、「生理」に関して、技術を深く追求している
 
・そして、「EarlySense Percept」は、何もつけなくて寝るだけで正確な生理日予想ができる。測定の手間を徹底的に減らすことをしている
 
というものでした。
 
生理日(排卵日)を測定し予想するということを価値にした場合、
 
・測定予想項目を増やし、極める(例:AVA)
・測定の手間をできるだけ減らす(例:AVA 、EarlySense Percept)
・予想の精度を高める(例:AVA 、EarlySense Percept)
 
といった切り口で技術追求により他社との差別化をはかる方法があります。
 
一方、Glowのように「サービス」という軸で競争に挑むという方法もあるはずです。
 
例としては、生理に関わる痛みや不快を減らすのに生活習慣を工夫するということがあります。一般的アドバイスでなく、「その人なり」の不快を減らすための生活習慣の知識を高め、身につけるということをサービスで支援するということも一つの方向性とはいえないでしょうか。
 
 
【日米業界俯瞰・調査支援サポート】
 
新規事業や既存事業の活性化の際に有効なのが、成功事例や異業種での取り組みを参考にして、アイデアを考えることです。
 
我々は売上・会員数・投資金といったデータを切り口に日米で成功注目事例をストックし、そのエッセンスを整理しています。
 
貴社のテーマに合わせたカスタマイズ調査ができますので、成功・注目事例を使って発想を刺激してみませんか?ご興味ある方は、是非お問い合わせください。
 
https://hbw.heteml.jp/healthbizwatch.com/inq/inq.html
 
 
 
◆◇◆---------
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
◆◇◆---------
 
≫≫≫「雇用より参加」
 
働き方改革が行き着くところの一つには従業員ゼロという姿がある。例えば、ウェルネスサービスブランドが存在し、そこでサービスを提供するメンバーは全て自由契約で顧客ニーズに応じてアサインされるイメージだ。この流れにあなたはフィットしていけるだろうか?
 
 
 
◆◇◆---------
【3】今週の注目デジクリップ! <17クリップ>
◆◇◆---------
 
[1]スポーツ庁、平成30年度「スポーツエールカンパニー」申請受付開始
http://www.mext.go.jp/sports/b_menu/houdou/30/08/1388827.htm
従業員の健康増進の為にスポーツ活動に対する支援や促進に向けた取組をする企業を応援。応募期間は平成30年8月1日(水)から10月31日(水)。(2018/08/01)
 
[2]NeU、脳活動をリアルタイムに測りながら鍛える 新世代脳トレ「ExBrain(エクスブレイン)」を発売
http://neu-brains.co.jp/information/press/2018/08/01/356.html
脳トレ第一人者の川島隆太氏がニューロフィードバック型の脳トレを開発。フィットネスクラブなどの施設に向けた提供を開始。(2018/08/01)
 
[3]ルネサンス、脳卒中特化型デイサービス「ルネサンス リハビリセンター鎌倉」開設のお知らせ【PDF】
https://www.s-renaissance.co.jp/file.jsp?id=5760&&t=1
https://www.s-re.jp/
脳卒中発症後の麻痺の改善に必要な反復療法を可能とする、各種器材を活用したリハビリサービスを提供する通所介護施設。(2018/08/01)
 
[4]ジョンソン・エンド・ジョンソン、子どもの夏休みの自由研究をサポートするウェブサイト『医療をテーマに自由研究「J&Jキッズ」』を公開
http://www.jnj.co.jp/group/press/2018/0801/
昨年夏、初公開となった「J&Jキッズ」に、「健康って何だろう?」「肩について学ぼう!」といった2つの新たなコンテンツを追加。バーチャル病院ツアーをはじめ、臓器、骨や関節の仕組み、脈の測り方など、医療をテーマとした6つのコンテンツで子どもたちの自由研究をサポート。(2018/08/01)
 
[5]アイランド、「朝時間.jp」主催「グッドモーニングアワード2018」結果発表
https://www.ai-land.co.jp/press/p-asajikan/5956/
朝の時間を豊かにすることに貢献したヒト・モノ・コトを表彰。総合大賞は、自動で動きながら雑巾がけをしてくれる「床拭きロボット ブラーバ ジェット240」。(2018/08/01)
 
[6]ウェルビー、デジタルガレージと資本業務提携しブロックチェーンやAIを活用したPHRプラットフォームを構築へ
https://welby.jp/post-11495/
両社は今回の提携を通じ、ブロックチェーンやAI等の最先端技術によりPHRサービスの進化を図り、個人中心の健康・医療情報のプラットフォーム構築を目指す。また、本提携の一環として、MITメディアラボ所長の伊藤穰一氏がウェルビーのアドバイザーに就任。(2018/08/01)
 
[7]千葉大学予防医学センターなど、「『健康への気づき』を促す空間デザイン・プログラム」の実現と効果検証の実施【PDF】
http://www.chiba-u.ac.jp/general/publicity/press/files/2018/20180802_miyazaki.pdf
http://www.chiba-u.ac.jp/
千葉大学予防医学センターは、イオンモール、竹中工務店と協働し、ゼロ次予防の視点を活かした「『健康への気づき』を促す空間デザイン・プログラム」をイオンモール宮崎に実現し、その効果検証を実施した。(2018/08/02)
 
[8]シャープなど4社、ライフデータのクラウド利用環境整備と超高齢社会に貢献するサービスの創出を目指すNEDOの「IoTを活用した新産業モデル創出基盤整備事業」に参画
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180802-b.html
本プロジェクトでは、日常生活で利用する機器やサービスから取得されるライフデータを、複数の機器メーカー及びサービス事業者間で相互に有効活用するためのクラウド上の環境整備を目的とした委託事業と、そのクラウド環境を活用し超高齢社会に貢献するサービス創出を目指す助成事業の2テーマに関して実証事業を行う。(2018/08/02)
 
[9]ワコール、ー店舗におけるお客様サービスをデジタル技術で革新ーインナーウェア体験の未来を創るさまざまなサービスを提供するオムニチャネル戦略を加速
https://www.wacoalholdings.jp/news/2018/post-80.html
現在開発中のサービスは、1.ワコール独自の計測技術を応用しバストサイズを正確に計測する「3Dボディスキャナー」、2.インナーウェアの商品知識や販売員の接客スキルを学んだ「接客AI」、3.お客様とワコールのインタラクティブなつながりをつくる「パーソナライズアプリ」。(2018/08/03)
 
[10]経済産業省、「やる」スポーツの若者離れは本当か、そして高齢者の参加意欲は?
http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20180803hitokoto.html
第3次産業活動指数は「観る」スポーツである「プロスポーツ(スポーツ系興行団)」の他に、「やる」スポーツである「スポーツ施設提供業」の指数を公表している。今回は「やる」方のスポーツ指数について公表。(2018/08/03)
 
[11]千葉大学、心臓もコミュニケーションが大事【PDF】
http://www.chiba-u.ac.jp/general/publicity/press/files/2018/20180807_shinzo_s.pdf
http://www.chiba-u.ac.jp/
心臓が生涯にわたり元気に動き続けるためには、心臓の様々な細胞が良好なコミュニケーションを電気的に行うことが重要であることを動物実験で明らかにした。細胞の電気的コミュニケーション異常が心筋症の原因になることを発見。(2018/08/03)
 
[12]日本数学検定協会とプレミア・ケア、すべての世代が健康プログラムを通じて交流する「ゼロヒャクフェスタ」を共催
https://www.su-gaku.net/press_release/detail.php?id=66
開催日は2018年8月25日(土)。全世代交流イベント「ゼロヒャクフェスタ」のテーマは「脳と身体の健康」。子どもから高齢者までが参加するエンタメパフォーマンスの披露など。(2018/08/07)
 
[13]全国老人福祉施設協議会、第11回 介護作文・フォトコンテスト 作品募集中
https://www.kaigo-contest2018.jp/
今回のメインテーマは「よろこび、ときには、つらいことも。それは、わたしの成長につながっている」。応募は介護の専門従事者だけでなく、介護に関わるすべての人から、介護の今についての“声”をひろく募集。応募期間は7月9日-9月7日。
 
[14]UBMジャパン、ダイエット&ビューティーフェア2018
http://www.dietandbeauty.jp/
開催日は、2018年09月10日(月)から12日(水)の3日間。コスメ、スパ、フィットネス、健康食品などが一堂に会する美容・健康の総合展示会。
 
[15]研究:スタンフォード大学、汗からコルチゾール濃度を測定する新しいウェアラブルを開発
http://mhealthwatch.jp/global/news20180802
研究チームは、人の汗からコルチゾールを選択的に感知できるMS-OECTと呼ばれる新しいタイプの柔軟性と伸縮性のセンサーを開発。(2018/08/02)
 
[16]ARで心拍数を計測!特別なセンサーなしでスマホで心拍計測できるアプリ『Virtuali-Tee』
http://mhealthwatch.jp/global/news20180807-2
イギリスを拠点とする企業 Curiscope社は、新しい心拍数のトラッキングシステム機能を搭載したアプリを開発。心拍センサーを使わずに、特別に印刷された専用Tシャツを着ることで、スマホのカメラ機能を通して心拍を測定。(2018/08/07)
 
[17]mHealthWatch注目ニュース:健康管理のための音声アプリ・スタートアップ
http://mhealthwatch.jp/global/news20180820
米国では音声を活用した取り組みが急速に増加しています。今回紹介した記事原文では、合計で37ものスタートアップが紹介されています。スタートアップだけでなく、GoogleやAmazonなど大手もこの流れに乗ったサービス開発を進めています。(2018/08/20)
 
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 
 
HBWメールマガジンご登録はこちら
一覧に戻る
トップに
戻る