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   今回の注目事例:自転車と健康
  ~米国の「自転車グッズショップ」「室内サイクリングプログラム」~
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【健康効果で見直される「自転車」】

米国では1970年代に自転車の生活習慣病予防効果が注目され、今では「自転
車の健康イメージ」が定着しています。

自転車の健康効果は、心肺機能を高めること、有酸素運動による肥満予防、
生活習慣病予防対策などがあります。

日本でも、ここ数年で自転車と健康を結びつけた書籍や雑誌が数多く見受け
られるようになりました。今回は、「自転車と健康」をテーマに、海外のユ
ニークな2つの事例を紹介します。

※参考:自転車と健康雑誌「自転車ダイエット(エイムック)」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4870998890/249-5608688-7694754


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【事例1:Performance bicycle】 自転車と関連ある健康商品を紹介
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■企業概要
・企業名:Performance, Inc.
・URL: http://www.performancebike.com/index.cfm
・店舗数:10店
・主な取扱商品:ロードレーサー(競技)用の軽量自転車のための各種ウ
エアやヘルメットなどのアクセサリー類。健康食品、健康グッズなど。

※ロードレーサー自転車の例(写真)
http://www.performancebike.com/shop/profile.cfm?SKU=18362#

■特徴:主要ブランドの健康食品&心拍計をラインナップ

Performance社の特徴は、自転車本体のほか健康食品や心拍計関連の健康商
品の品揃えが豊富な点です。健康食品カテゴリーでは、サイクリング中のエ
ネルギー補給に役立つ健康バー・健康ドリンク類、ゼリー飲料、粉末サプリ
メントを提供しています。

・健康食品のページ
http://www.performancebike.com/shop/category_nutrition.cfm

また、サイクリング中に身につける腕時計型の心拍計では、TimexやPolarな
ど有名ブランドの商品を30点以上用意しています。

・心拍計のページ
http://www.performancebike.com/shop/sub_cat.cfm?subcategory_id=4115

自転車を購入する人の健康意識は高いことが予想され、健康関連のさまざま
な商品との連動をはかり、売上をアップしています。


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【事例2:Spinning.com】
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■企業概要
・企業名:Mad Dogg Athletics, Inc.
・URL: http://www.spinning.com/
・設立:1987年
・事業概要:スピニング機器の販売、「Spinner」など各種商標のライセン
ス販売、トレーニングプログラム・指導者教育プログラムの販売
・売上:580万ドル(約6億3900万ドル/2003年推定)

■特徴:仲間と一緒に「仮想サイクリング」を楽しむ

Mad Dogg Athletics社の提供するスピニングとは、1980年代に米国のパーソナルトレーナーJohnny G氏が考案した室内サイクリングトレーニングのひとつ。

「エアロバイク」と似ていますが、その大きな違いは、10人以上のグループ
で行う点、音楽にあわせてインストラクターの指導のもとに40分~3時間の
間、自転車をこぎ続けるという点の2つです。

・スピニング用自転車とトレーニングの様子(写真あり)
http://www.spinning.com/bikes/bikes_main.aspx

スピニング・プログラムは、仲間と一緒に「仮想サイクリング」でゴールを
めざし、達成感・爽快感を味わえる有酸素トレーニングです。ひとりではな
かなか継続しにくい室内でのトレーニングを克服するためのものとも言えま
す。

スピニングでは、メンバー全員を楽しくゴールにリードする指導者のパーソ
ナリティや指導力も重要な要素となります。Mad Dogg Athletics社が、教育
プログラムも多数用意し指導者の育成や教育に、力をいれている点にも注目
できます。


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【HBMの視点】「自転車と健康」ビジネス
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■今回は、米国の自転車グッズ販売サイトとスピニング・プログラム販売サ
イトを紹介しました。日本では、自転車を使える道路の整備状態が米国より
劣るため、健康づくりのために自転車を積極的に日々使うという発想にはな
りにくいのが現状です。

■ただ自転車に一工夫できれば状況も変わるはずです。例えば、自転車に消
費カロリー計や、有酸素運動時間などをカウントできる取り付け可能なオプ
ションの機器があれば、健康づくりのための利用者は増えていくのではない
でしょうか。

■また、事例2のような「室内」で仮想サイクルリングを楽しめるという
考え方もヒントになりそうです。

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