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●ビジネスモデル事例 【AddictionSolution.com】

  ~「中毒症患者が専門家に相談すること」を促すサイト~
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現在米国では約8800万の人が何らかの中毒症(麻薬、アルコール、SEX、
インターネット、過食症、ギャンブル、ニコチン、恋愛など)にかかって
おり、多くは人に相談できないで一人で悩んでいることが多いといわれて
います。2000年5月24日、この課題を解決するために中毒症の専門家の
コンテンツを集めたサイト「AddictionSolution.com」がオープンしました。
このサイトは、中毒症という自分ではなかなか解決しにくい健康テーマに
対して、「セルフチェック機能」や「近くの専門医を紹介してくれる機能」
などを提供することで、自分一人で悩まず、「専門家に相談してみようかな」
と患者に思わせることを目的としています。

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【サイトの概要】 収益源は広告費
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サイトの概要は以下のとおりです。
■サイト名:AddictionSolution.com
■サイトアドレス:
http://addictionsolution.com/
■ビジネス対象タイプ:B-C
■設立:2000年5月24日
■収益源:
中毒症克服プログラム販売企業、専門医、ヒーリング施設などからの広告費
(バナー広告費)


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【コンテンツ概要】 「相談」という行動に結びつく情報を提供
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AddictionSolution.comは、高度な専門家チームの知識を集め、一人では
なかなか解決できない中毒症患者が「早く専門家に相談する」という行動
に結びつくための情報を提供しています。主なコンテンツは以下の通りで、
いずれも「相談することの大切さ」という結論に結びつけています。
■ Self assessment test(簡単な質問に答えることで自分の中毒症の
レベルがわかる)
■ Common Situations and FAQ's(よくある悩み、質問に専門家が答える)
■ Personal Stories(中毒症を克服した人の成功物語)
■ Treatment Locator(自分の住んでいる都市の郵便番号を入れ、中毒症の
種類を選ぶと近所の専門家を紹介してくれる)


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【日本での可能性】 専門家の既存コンテンツを最大限活かすことが重要
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■ このビジネスモデルでは「権威ある専門家による高度で信頼できる
コンテンツ制作」がポイントになります。AddictionSolution.comでは
多くの中毒症に関する記事や文献をたくさん書いている専門家と組むことで、
既存のコンテンツを最大限活用しその制作スピードを高めています。
■ 同様のサイト構築にあたっては、まず現状の日本における中毒症の
種類、その人口を把握し、インターネットユーザーとのマッチングを
行う必要があります。調査を行わないと明言はできませんが、日本では
米国ほど中毒症患者の数は多くないと思われ、日本では中毒症のみの
サイトを立ち上げても、すぐにビジネスとして成り立つかは疑問があり
そうです。従って、中毒症以外にコンテンツを「人に相談しにくいテーマ
(例えば、家庭の悩み、職場の悩み、学校の悩み)」にまで広げた方が
ビジネスモデルとしての可能性は広がりそうです。
■ 例えば、ダイエット関連の健康食品を販売するサイトにこのビジネス
モデルを応用して考えてみると、「相談にのる」ということをサイトコン
セプトにし、「栄養の専門家」、「運動の専門家」、「メンタル面の専門家」
などからコンテンツ提供をうけ、同時にできるだけ多くの全国の専門家を
集め、自社製品はその中で位置づけるといったサイトもおもしろいのでは
ないでしょうか。実際に店舗をもたない多くのブランド力の弱い健康食品
販売サイトでは専門家からのコンテンツはサイトの信頼性を上げる上でも
重要な武器となります。
■ このサイトに広告を出している企業の多くは「1-800ではじまる電話番号」
を動画バナー形式で掲載しています。このような「相談」をテーマとする
サイトでは電話番号をサイトに目立つように記載するなどしてオフライン
でのサービスと融合させることが特に重要になります。
■ AddictionSolution.comは、リアルビジネスへの橋渡しをすることを
目的にしたサイト(例えば、One-to-Oneで対応する必要のある各種コンサル
ティング業のサイトなど)のヒントになるビジネスモデルといえます。

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