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人数限定の小グループダイエットコミュニティ「PeerTrainer」
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ダイエットビジネスにおいて、ダイエット行動の継続支援はリピーターを確保
する上でも重要なテーマとなっていますが、スポルツでは「継続支援」のため
の手法・ツールを「継続ドライバ」と呼んでおり、大きくは下記の8つに分類
しています。

・インセンティブ
・交流
・コンペティション
・コーチング
・パーソナライズ
・ビジュアルモニタリング
・エンカレッジメント

今回注目したのは、前号に引き続き「交流」をテーマにした米国のダイエット
専門SNS「PeerTrainer」。

同サイトでは、最大4名の人数制限があるコミュニティにより、密度濃いコミ
ュニケーションがなされ、それがダイエットの継続に役立っています。

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今回の紹介事例:PeerTrainer(ピアトレーナー)
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■企業概要
・サイト名:PeerTrainer
・URL:http://www.peertrainer.com/
・運営企業:PEERtrainer,Inc
・設立:2004年10月

・事業概要:小グループで互いに励ましあいながら、ダイエットを継続できる
      コミュニティシステムを提供
・売上:非公開
・収益源:広告収入。法人向け販売もあり。

・サービスコンセプト(表記):buddy up slim down
             (仲間とはげましあって継続するダイエット)
・会費:無料
・会員数:2006年の記事によると、会員数は9000人。


■サービスの流れ

1)ユーザー登録(無料)

2)「グループ」または「チーム」登録

・「グループ」は最大4名の人数制限のあるコミュニティで、ダイエットの目
 的や目標、趣味やライフスタイル別に用意されている(現在グループは517
 あり)。「チーム」は従来の人数制限のないコミュニティをさす。
・メンバー数、簡単なグループ紹介文(性別・年齢やダイエット目標など)、
 住所エリアが表示され、自分で選ぶ。

・好きなだけ登録できるが、最低3グループに所属することを推奨。
・友人1人から3人を誘って、新しいグループを作成・登録もできる。
・7日間ログインしないと自動的にグループ登録を解除される。

・また、サイトの「PEERtrainer coach」が1日1回以上チェックして、質問に
 答えてくれる入門者向けチームも用意されている。

3)目標を設定して、日記に食事や運動の記録をつける。
 他の会員からコメントをもらったり、人のブログにコメントをつける。

4)週4日はログインすることを推奨。自分の目標を提示して、頻繁にログイ
 ンすることで、モチベーションを維持。

5)友達に紹介したり、グループで励ましあいながら継続。


■特徴:常にアクティブな「最大4人まで」のグループ

食事や運動の記録をつけながら、お互いに励ましあいながらダイエットを継続
することを狙った同サイト。

人数が多く、不特定多数が参加する通常のオンラインコミュニティでは、情報
収集だけで終わったり、発言者が固定されがちになる。最大4名は常にアクテ
ィブな励ましあいのしくみを継続できる、絶妙な人数制限といえる。

・動画案内
http://www.peertrainer.com/HowItWorks.aspx

・グループの説明
http://www.peertrainer.com/TeamGSearch.aspx


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スポルツの視点:
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■米国では、前号で紹介した「DietTelevision」以外にもダイエット専門のSNS
がいくつも立ち上がっています。そのほとんどは、「ダイエットの継続支援」
をテーマにしており、いかに継続支援サービスが望まれているかがわかります。

■一方日本では、一部のポータルサイトや食品企業がダイエットコミュニティ
を運営しているだけで、ダイエット専門のコミュニティはまだ存在していませ
ん。ダイエット人口の違い、コミュニティ(SNS)の普及率の違いがその背景に
あると考えられますが、日本でも、将来的にはひとつのビジネスモデルとして
確立する可能性があります。

■ただ、ダイエット専門のSNSを考える場合、今回の事例のようなユニークな機
能は重要と思われ、例えば4名の中の1名に専門家が加わり、正しい方向にグ
ループ全体を導いてくれるような付加サービスがあれば、もっと魅力的なもの
になるのではないでしょうか。

■次号からも引き続き「ダイエットの継続をいかに支援するか」という視点で
海外のユニーク事例を紹介していきます。


参考>スポルツ自主調査

オリジナル調査「ダイエット成功者と失敗者比較」(PDFファイル)
http://www.sportz.co.jp/service/custom_research.html
http://www.sportz.co.jp/service/OriginalResearch.pdf
この中でもダイエットにおいて、いかに継続できるかが成功失敗の分かれ目で
あることが明らかになっています。

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