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       健康関連食品の継続率向上を考える

     ー 継続率を高める商品要素、サービス要素 ー

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今号では、前号に引き続き「健康関連食品の継続率向上」を考えます。

前号では、海外の「健康食品+継続率向上を目的としたサービス」を
下記の4分野から紹介しました。

・ダイエット食品通販系サービス
・ダイエットネットプログラム系サービス
・ダイエットセンター系サービス
・流通系サービス


今号では、弊社のパートナーである健康食品のコンサルティングを行う株式
会社グローバルニュートリショングループと「健康関連食品の継続率向上」
についてディスカッションを行いましたので、その内容を紹介します。


※株式会社グローバルニュートリショングループ
http://www.global-nutrition.co.jp/

※参考バックナンバー
食品の継続利用率向上に貢献する「サービス」の注目事例
(2010年3月19日配信)
http://www.healthbizwatch.com/hbw/global/contents/260.html


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健康関連食品の継続率向上を支える要因(全体)
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継続率の向上には下記の4つの要因が考えられます。

●商品(食品本体の機能)

●サービス(人的サービスとネットサービスに分けられる)

●コミュニケーション(会報誌、初期の購入相談、成功者の声の紹介など)

●価格(続けやすい定価の設定、割引キャンペーンなど)


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継続率を高める「商品」の要素
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まず、継続率を高める食品自体が保有すべき要素について考えました。
日米の事例を調査した所、

・満腹感の維持
・飽き難さ(味、形態のバリエーション他)
・調理の簡便さ

といった点には様々な工夫が見られます。

それ以外に下記の要素が重要と考えます。


□おいしさ

□効果の実感しやすさ
効果が見えにくい商品(例えば血糖値を下げるなど)であれば、より継続に
工夫が必要になる。効果は客観的な指標だけでなく主観的な健康観の変化でも
よい。

□使っていることを納得できるストーリーがあること
心の満足ともいえる。健康になった先にある「いきいきとした生活イメージ」
も含む。

□ターゲットをより意識した開発になっていること
例えば、性別や年齢別に「量」を意識して開発していること。

□利用シーンを想定した開発になっていること
例えば、平日のランチタイムに会社で使うことが多い場合、その形態や
デザインに配慮していること。

□減量期、リバウンド期、維持期などステージ別の使い方を提案していること
例えばダイエット食品の場合、維持期用の食品の利用回数提案、さらには
ステージが進むごとに新商品やサプリメントなどの提案があるなど。つまり、
顧客の使用ステージにあった商品提案があること。


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継続率を高める「サービス」の要素
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次に、継続率を高める「サービス」が保有すべき要素について考えました。
日米の事例を調査した所、

・ネットサービス
ーコミュニティ
ー知識
ー記録

・人的サービス
ー電話カウンセリング

といった点には様々な工夫が見られます。

それら含め下記の要素が重要と考えます。


□食品の特性にあったサービス
短期的に利用される食品と長期的に利用される食品とでは、求められる
サービスが変わります。また、商品自体に効果の実感が少ないものは、
よりサービス付加の必要があります。

□カウンセリングの活性化
日米ともにカウンセリングを充実させていく傾向があります。一人での
健康づくりから、パートナーといっしょに共同で健康づくりを行うという
方向が考えられます。但し、日本ではカウンセリング文化が未発達なことも
あり、特長出しに工夫が必要です。

□食品に合った継続ドライバ
継続支援技術であるドライバは現在10種類あります。
ヘルスコミュニケーション、パーソナライズなど食品販売との相性のよい
継続ドライバの選定がポイントになります。

※参考:継続ドライバ
http://www.sportz.co.jp/service/continuous_01.pdf

□食事プラン
人間栄養の観点、食事改善のレベル状況などもふまえ、実行レベルの高い
食生活全般のプランの提案が望まれます。

□成功者の活用
成功者が初心者に教えるしくみ、成功者が商品を販売するしくみなどはすでに
展開されています。成功者のデータを分析し、それを継続支援のために使う
ことは今後企画の余地があります。


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スポルツの視点
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■今回は、健康関連食品の継続利用率向上に貢献する「商品」「サービス」の
要素について考えました。
今回は触れませんでしたが、もちろん「コミュニケーション」「価格」も重要
な要因です。

■健康関連食品の継続率は、収益性に直結する大きなテーマです。自社の
強み(資産)を最大に使うことを基本に、上記内容をまずはチェックリスト
として使ってください。

■スポルツではサービスを中心に継続率向上を、株式会社グローバルニュー
トリショングループは商品を中心に継続率向上のあり方を今後も提言していき
ます。


※本号の編集パートナー:株式会社グローバルニュートリショングループ
http://www.global-nutrition.co.jp/



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健康関連食品の継続率向上サービスの俯瞰と先進事例共有のミーティング
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健康食品の継続率向上サービスを考えるにあたって、国内・海外のサービス
事例、課題、先進事例を共有できるミーティングサービス。事例共有後、
ブレーンストーミングで短期間に仮説を作り上げるものです。

サービス概要は下記をご覧ください。
http://www.sportz.co.jp/project_note/contents/65.html


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