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【海外ユニーク事例編】「食事サポートサービス」の動向紹介
 
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こんにちは。株式会社スポルツの脇本和洋です。
 
本メルマガ「海外ユニーク事例編」では、毎月1回特定のテーマで
海外の健康ビジネス動向を紹介しています。
 
今回のテーマは、「食事サポートサービス」の動向です。
その中でも今回は、「食のコミュニティ化」の事例を紹介します。
 
紹介事例は、
 
・英国のダイエットセンター「Slimming World diet」
 
・英国のダイエットセンター「LighterLife diet」
 
・米国のMeal Assembly Store「Dream Dinners」
 
です。
 
 
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英国のダイエットセンター「Slimming World diet」
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■企業名:Miles-Bramwell Executive Services Limited
 
■設立:1969年
 
■事業内容
 ダイエットミーティングを中心とした「Slimming World」という
 サービスを展開
 
■実績
 2014年、NHS(イギリスの健康保険サービス)による
 代表的なイギリスのダイエットとしてTop Diets Reviewに選ばれた
 
■毎週のミーティング平均出席者数:40万人
 (2009年までの40年間で、500万人以上が会員となる)
 
■指導員:3,500人(指導員は個人事業主)
 
■同社のダイエットメソッド
 
・食は、フード・オプティマイズ(食の最適化)
 (Free Foodsと呼ばれる低脂肪の料理に置き換え、好きなだけ食べていい)
 
・運動は、ボディーマジック
 (段階的に進む運動プログラム。ウォーキング、ガーデニング、洗車など、
  日常の活動から始め、徐々に運動への抵抗感をなくしていく)
 
・全体通じて、イメージセラピー
 (目標設定を行いクリアーした時に報酬がある)
 
■サービス
 
・Slimming World Magazine(定期購読誌)
 
・オンラインプログラム:60ポンド/3か月 (1ポンド=170円)
 
・ダイエットセンター:グループミーティングが行われ、
           入会金5ポンド、参加費は4.95ポンド/週
 
■ウエイトウォッチャーズとの違い
 ダイエットセンターの代表であるウエイトウォッチャーズは、あくまで食
 を中心としたダイエット法ですが、同社は食事+運動のメソッドになって
 います。
 
 
■グループミーティングで、やる気を維持する
 
グループミーティングは、同社のメソッドを実行する人が集まる場です。
 
・話を聞いてもらえる
・ほめてもらえる
 
ということが同社の指導員によってなされます。
この人的なサポートが、同社の大きな特徴になっています。
 
※同社は指導員の育成に力を注いでいて、1997年にダイエット企業で初の
Investors in People賞 (人材投資に関する賞)を受賞。同社のグループ
ミーティングの指導員(コンサルタント)への人材育成が評価されている。
 
 
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英国のダイエットセンター「LighterLife diet」
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■企業名:LighterLife UK Limited
 
■事業内容
 フードパックと呼ばれる代替食を使ったダイエットミーティング
 「LighterLife」の提供
 
■実績
 2014年、NHS(イギリスの健康保険サービス)による
 代表的なイギリスのダイエットとしてTop Diets Reviewに選ばれた。
 
■これまでの会員数:25万人以上
 
■メソッド
 代替食(シェイク、スープ、ムースやバーなど)を一日3回+通常食、また
 は代替食を一日4回摂る。専門カウンセラーの指導で代替食の構成を決める。
 
■サービス
 男女別々に行われ、12人以下のメンバーで構成されるグループミーティング
 (15ポンド/週)
 
■商品:フードパック(代替食品)
 
 
■ミーティングの工夫で話しやすい環境を作る
 
同社のミーティングは、男女別に分けて、話しやすい環境を作っている点
がポイントです。まず、話しやすい環境づくりの工夫が重要であることが
わかります。
 
 
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米国のMeal Assembly Store「Dream Dinners」
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■企業名:Dream Dinners, Inc
 
■事業内容:グループで調理できるキッチン施設で、用意された食材を利用
 して土日を除いた一週間分の夕食を作り、フリーザーバック(保冷袋)で
 持ち帰ることができるキッチンストア・サービスを提供
 (米国では、このようなサービスをMeal Assembly Business、Meal Assembly
  Storeと呼ぶ)
 
■実績
 2011年、ビジネス現場での優れた業績を評価するスティービーアワードの
 ビジネス女性部門のファイナリストに選考される。
 
■提供の流れ
・自宅近くのキッチンを選び、スケジュール予約をする
・作るメニューと量を選ぶ
・キッチンストアでメインメニューを作る(食材は提供される)
・できた料理をフリーザーバックに入れ、持ち帰り冷凍庫に保存する
・温めるなどして食べる時にひと手間加える
 
■現在の店舗数(フランチャイズ):89店舗
 (出店は、ショッピングセンター内が多い)
 
■価格:メニューによって異なるが、メインディッシュ3人前で15ドル前後
 
■利用者のメリット
・有職で子供のいる主婦が多く、手作り料理を一度に1週間分作れる
・みんなでわいわい作るので、それ自体が楽しい
・価格は自宅で作るより高いが、外食やデリバリーより安い
・自分では作れないゴージャスな料理やコツを覚えられる
・片付け、準備、仕込みの手間が省ける
 
■特長
 食品会社のSyscoと提携し、食材調達は同社からしており、
 できる限り地産地消を目指している。
 それにより、新鮮で栄養豊かな食材を期待できる。
 
 
■人と話しながら作る楽しさ
 
料理を人と話しながら、わいわい作る楽しさをこの会社は特に大切にして
おり、料理アシスタントの育成に力を入れています。アシスタントはわから
ない点を教えてくれたり、全体がスムーズにいくようサポートしてくれる人
です。(12人ほどのメンバーに対し、3ー4人のアシスタントがつきます)
 
 
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「食事サポートサービス」今後の注目
 
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今回は、「食事サポートサービス」の動向というテーマで、
食のコミュニティ化ビジネスを紹介しました。
 
いかがでしたでしょうか。
 
 
今まで食事サポートは、食事の内容や量、時間といったことを中心に
サポートしてきましたが
 
今後は、
 
●だれと話しながら
 
●だれと作り
 
●だれと食べるか
 
といった、食のコミュニティ化に注目していきたいと考えています。
 
 
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