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【今週のビジネスコンセプト編 テーマ】
 
 コミュニティ品質とボリューム : 大川 耕平
 
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健康サービスは顧客の事前期待に応える健康消費プロセスを提供することによって満足するアウトカムを手に入れていただくための営みです。
 
もちろんビジネスですから利益を確保することが大前提になります。
 
そこで顧客満足を担保する健康サービスコミュニティ品質とボリュームのバランスがいつも課題になります。
効率的に大量販売して利益を上げたいと思うのは当然なのですが、健康サービスコミュニティの利益の上げ方にモノ大量販売の構図は馴染みません。
 
そこでボリュームを諦めるのではなく、でも、まずは品質を追求してからビジネスモデルをネットワークしていくアプローチで展開している異業種のケースから学びを得たいと思います。
 
「東北食べる通信」
情報誌+食べもの付きで2,580円(税込み)の定期購読サービスです。
食べものの今をアタマと舌で考える史上初の「食べる情報誌」
・生産者と生活者の絆を取り戻す
・特集記事とともに彼らが収穫した自信の一品をセットでお届け
・都市に暮らす都人(まちびと)と地方に暮らす郷人(さとびと)が共通の価値観で結び合い、混じり合い、地図上にはない新しいコミュニティをつくりあげていく
 
例えば
2015年5月号は
「山形県鶴岡市鼠ヶ関漁港の五十嵐安貴さんたちが穫った紅えび」
 
穫ったえびと、情報誌には紅えびたっぷりブイヤベース風や紅えびいろいろレシピなどの食べ方提案が丁寧に展開されている。
 
このようにひとつの食材を丁寧に食べ方提案するプロセスには生産者の思いが伝わり読者との絆が芽生えていく。
2013年7月にスタートした東北食べる通信の読者は1,500を超える。しかし、彼らは闇雲に拡大を目指さず、丁寧に対応できる、つまり品質を落とさないボリュームに制限をしている。
今、定期購読はキャンセル待ち状態だ。
 
品質とボリュームのバランスを彼らとしても整えていることになる。
読者とは高満足・高継続率リレーションをとっていくスタンスだ。
もちろんボリュームは限られているのだ。
 
でも彼らがとった戦略は同じフォーマットを他の様々な地方でも展開できないかという呼びかけであり拡大展開だ。
 
神奈川食べる通信
北海道食べる通信
加賀能登食べる通信
築地食べる通信
などと横への展開が既に始っているのだ。
 
小規模でも品質をしっかりとデザインすることにより、そのモデルを横展開で拡大構造に乗せていくというアプローチ先行例だと思います。
 
いかがでしょうか?
食という健康サービスにはド真ん中のテーマでのこのモデルケースは様々な健康サービスモデルの戦略展開に参考になるとは思いませんか!?
 
 
 
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大川耕平(おおかわこうへい)プロフィール
健康&ウェルネス業界における新事業開発から人材育成、ナレッジ強化、ビジネスマッチングサポートを展開中。
1999年創刊の健康ビジネス情報メールマガジンHBW(ヘルスビズウォッチ)の読者は約1000社のビジネスユーザ中心。読者とのミーティングセッションに力を入れている。
・HBW(ヘルスビズウォッチ)発行人
・プロジェクト・マネジメントスペシャリスト
 
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