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●ビジネスモデル事例【健康モニタリング機器(2)】

  ~慢性病患者の健康モニタリングHealth Hero Network社~
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前号では、各種健康モニタリング機器を分類し、最新動向を紹介しました。
今回紹介するHealth Hero Network社は、病院や医療保険会社をターゲットに、
慢性病患者の健康モニタリングシステム「Health Hero Platform」を提供して
いる企業です。

「Health Hero Platform」では、患者にオリジナルのモニタリング機器
『Health Buddy』を提供します。『Health Buddy』は、これまで紹介した
健康機器のように血圧などの身体データを自動測定・送信するものではなく、
患者が「医師と対話しながら、生活習慣改善のヒントについて学ぶことが
できる」ユニークな健康機器です。


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【Health Hero Network社の概要】
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■サイト名:Health Hero Network
■運営:Health Hero Network, Inc.
■会社設立:1988年
■収益源:健康管理システムの販売
■サイトアドレス: http://www.healthhero.com/
■ターゲット:病院・医療保険会社・製薬会社
■主なコンテンツ:同社のシステム「Health Hero Platform」の紹介


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【「Health Hero Platform」の特徴】
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同社の「Health Hero Platform」は、心不全・糖尿病・高血圧などの慢性病
患者を対象にした在宅モニタリングシステムです。特徴は、医師との対話が
できる機器『Health Buddy』にあります。

■モニタリング機器『Health Buddy』のしくみ

Health Buddyの外観は、大きな文字表示画面と4つのボタンのみです。テーブル
の上で指1本で操作できるシンプルなデザインとなっています。

画面には、毎日、医師(看護婦)から生活習慣全般(服薬、食事、運動など)
への質問が届きます。患者は、「Yse・No」で回答できる質問にボタンを
押すだけで医師と対話ができるしくみです。

その後、回答データは、電話回線を通じて同社のデータセンターに送信されま
す。他に血圧・血糖値などの専用家庭用測定機器のジャックをHealth Buddyに
直接つないでデータ送信することもできます。

患者のデータは、データセンターからオンラインで医師や看護婦のパソコン上
に送信されます。医師や看護婦は、患者の回答から生活習慣を把握し、毎日の
体調をモニタリングすることができます。データは患者ごとにグラフ化され、
健康リスクの高い患者が一目でわかります。

※Health Buddyのしくみ(デモ画面)
http://www.healthhero.com/products/buddy.html
※医師に送信されるデータ(=iCare Desktop)
http://www.healthhero.com/products/desktop.html

■健康モニタリングシステム「Health Hero Platform」のメリット

<患者>
・必要以上の通院をしなくても自宅で健康管理ができる。
・日常的なセルフケアについて学ぶことができる。
・電話回線だけあれば、インターネット環境がなくても医師のモニタリングを
受けられる。

<病院(医師や看護婦)>
・診療費、長期入院患者などの医療費全般の抑制を実現する。
・患者のデータ収集により、質の高い治療・きめ細かい指導を提供できる。


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【まとめ】
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『Health Buddy』の他の特徴は、電話回線があれば使える、つまりIT知識を
あまり持たない高齢の患者でも使えるという点です。今後は、地域の在宅
医療や介護サービス、民間薬局など幅広い分野への活用が考えられます。
また、Health Hero Network社は、1997年に小児ぜんそく患者向け健康教育用
のゲームソフトを開発(任天堂と共同開発)したという実績もあり、楽しみ
ながら健康管理を行うノウハウを保有しています。

日米間では診療報酬や健康保険など制度面の違いはありますが、高齢化が
進む日本でも非効率な医療制度の見直しが始まっています。病院には、医療
コストや長期(社会的)入院患者の抑制、医療サービスの向上などが求めら
れています。日本では「患者のQOL(Quality of Life=生活の質)を向上する」
在宅医療への取り組みはまだ始まったばかりです。今後は、医療コストの低減
や効率化だけでなく「Health Hero Platform」のように患者のQOL向上といった
視点からのシステム開発が望まれます。


※参考サイト

●21世紀初頭に向けての在宅医療について
(厚生省・在宅医療の推進検討会)
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0906/h0627-3.html

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