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    ●● 2001年 海外健康ビジネス事例から見るトレンド ●●
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 本号では、今年1年間に特集した事例を振り返り、大きく3つのポイント
でトレンドをまとめてみます。


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 【トレンド1:「健康モニタリング機器」がセルフケアに貢献】 
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「健康モニタリング機器」とは、ユーザーが血圧・心拍・食事・運動など
の健康データを測定・記録後、そのデータを送信して傾向を分析したり、
アドバイスや診療を受けることができる機器のことを指します。

特徴は「測定したデータの入力が不要」、「データの長期的記録が可能」
なこと。単機能測定型(心拍計、歩数計、カロリー計)、総合測定型、
ヘルスアクションナビゲーション型など種類は豊富です。

普及の背景には、「ユーザーが自分の病気は自分で管理し治す、という
セルフケア意識」が強くあります。また、測定データを総合的に記録・
管理する「データセンター」のサービスを提供する企業もあります。
 (例:aboutmyhealth.com)

「健康モニタリング機器」及び「データセンター」が普及すると、患者が
医師から過去の健康データのすべてを取得し、医師や治療法の選択に役立
てることが可能になると考えられます。日本では、健康モニタリング機器や
データセンターはまだ少なく、今後その可能性が大いにあります。


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 【トレンド2:健康プログラムで、自分に合った健康改善行動を実践】 
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健康プログラムとは、各種健康課題(疾患)を抱える人に対し質問を行い、
one-to-oneに近い形で主に専門家のアドバイスを自動で提供するしくみの
こと。

米国ではプログラムを専門に制作し、一般向けに公開するだけでなく病院
や保険会社に販売する企業があります。普及の背景には、「本来、健康管理
の方法は個人のライフスタイルごとに違い、それぞれに合ったアドバイスが
必要とされていること」、「病院・保険会社は自社の差別化コンテンツを
得たいこと」などが考えられます。今後は、単発のアドバイスだけではなく、
行動の継続をサポートするさまざまなコンテンツやツール開発が課題となり
ます。


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 【トレンド3:ネットで健康を学ぶ意識が向上】
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一般向けにヘルスエデュテイメント(健康教育)が普及、また医師(検査
技師)向けに、eラーニングが普及しています。日本でもブロードバンドの
普及に合わせ、これらのコンテンツが注目されます。


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