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<<今月のテーマ:villagedoc.comが「家族の健康」情報を新しい切り口で提案>>
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●海外健康ビジネス最新ウォッチ
●特集 villagedoc.comが「家族の健康」情報を新しい切り口で提案


<<2000年より企画内容と配信頻度が変わります!>>

いつもヘルスビズメールマガジンをご愛読いただきありがとうございます。
ヘルスビズ編集部では新規事業・商品企画に役立つ最新情報を更にパワー
アップして提供するため、今月号より「海外健康ビジネス最新ウォッチ」
という新しいコーナーをスタートします。このコーナーでは最新の海外健康
業界ニュースをまとめ、分析しています。
また、配信頻度を今までの月1回から月2回に増やし、今後より早く最新動向
を皆様に提供できるよう努めます。

今後ともヘルスビズメールマガジンをよろしくお願いいたします。


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<海外健康ビジネス最新ウォッチ>
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今回は数ある情報源サイトの中から米国のヘルスケア業界の代表的情報源
サイト"Health Data Management"から最新動向をピックアップしました。

■Health Data Management
http://hdm.fgray.com/html/content/bulletins.htm

■Kinetraの買収がHealtheon/WebMDに更なる顧客と市場をもたらす
http://hdm.fgray.com/html/content/bulletins.htm
(Health Data Management "Daily News Bulletins" 99/12/21)

専門家と一般消費者の双方を対象にインターネットを通して健康関連の様々な
ビジネスを展開しているHealtheon/WebMD社が、医療業界のデジタルサポート
専門会社Kinetraの買収を発表。Kinetra社の顧客であった約5万人の医療関係
者を自らのポータルサイト"www.webmd.com"に導こうとしている。

Healtheon/WebMD社は健康関連e-businessを積極的に展開しており、各種
メディアでも大きく報じられている注目企業である。医療デジタル技術面
に関して強みを持つKinetra社の買収により、なお一層の事業拡大が予測
される。

■「ドラッグリスク・ナビゲータ」試用版公開
http://hdm.fgray.com/html/content/bulletins.htm
(Health Data Management "Daily News Bulletins" 99/12/17)

Drug Information Technologies Inc.が、ソフトウエア「ドラッグリスク・
ナビゲータ」の60日間無料試用版を公開。インターネットを通してこのソフト
を利用することで薬の副作用やアレルギーのチェックを行える。

アメリカでは健康問題に関する一般消費者意識も高く、また医療費が高額な
こともあって、処方された薬に関する患者の関心は日本よりも強いと言われ
ている。日本でもインターネット利用の増大および健康に関する個人の意識
の高まりとともに同種のサービスが登場することが予想される。

■Drkoop.com、テレビ局との提携を強める
http://hdm.fgray.com/html/content/bulletins.htm
(Health Data Management "Daily News Bulletins" 99/12/20)

Drkoop.com Inc. はアメリカのローカルテレビ10局と契約を結んだ。今後は
Webサイトだけでなくテレビを通じてもヘルスケア情報を発信していく模様。

今後もテレビ局と健康関連e-business企業の提携はますます増えると予想
される。テレビ局は充実したネットコンテンツを利用することで番組制作費
を下げることができるし、ネット企業にとってもテレビというメディアを
使って新規顧客を獲得できる。

■米政府、オンラインドラッグストアに対する規制を検討
(HealthWorld Online 99/12/28)
http://www.healthy.net/library/news/1999/12/29/medic/1727-0004-pat_nytimes.asp

クリントン大統領が違法・非倫理的なオンラインドラッグストアの規制の
計画を発表。インターネットを利用した商品の販売を連邦政府が規制する
初の試みである。

日本はアメリカほどオンラインショッピングが普及していないので、同様の
規制が近日中に行われることはないかもしれない。しかし、日本でも信頼性
の低いオンライン販売業者が少なくないのも事実であり、そういった規制が
将来的に行われる可能性はある。


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<特集>villagedoc.comが「家族の健康」情報を新しい切り口で提案
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インターネットが家庭に急速に普及し、家族の健康に関する情報収集に
インターネットが使われる機会が増えることは間違いない。

2000年1月、villagedoc.comがインターネットの中心的ユーザーである
「30代~50代の男性」向けに「家族の健康」情報をまとめた新しいサイト
をスタートさせた。

■villagedoc.com
http://www.villagedoc.com/

【villagedoc.comのサイト内容】

このサイトのユニークな点はただ単に家族の健康情報を一つのサイトにまとめ
ただけではなく、「30代~50代の男性(お父さん)」が「家族の健康」のため
に自分ができることは何か(What to do)という視点でサイトが構成されて
いる点にある。

主なコンテンツは以下のとおり。

(1)家族各人の健康情報 ●Men: 30代~50代の男性自身の健康ニュース
(脱毛の心配(かつらについて)などもある)

●Women: 30代~50代男性の「妻の健康」をテーマとしたニュース(「ウォー
キングにより糖尿病を防ごう」といった自分の妻にすぐアドバイスできる情報
を掲載)

●Seniors: 30代~50代男性の「親の健康」をテーマとしたニュース(自分の
親が老人ホームへ入居する必要がある場合、各州ごとに老人ホームのベット数、
地域の住民比率、医療設備の充実度までかなり詳しい検索をすることができる)


●Teens: 30代~50代男性の「子供の健康」をテーマとしたニュース(不摂生
な食生活が及ぼす影響についての情報があり、父親としてどのように対処すべ
きかといった情報を掲載)

●Children: 30代~50代男性の「子供(幼児)の健康」をテーマとした
ニュース(父親にとって子供への投資が将来的にいかに大切かといった情報
を掲載)

各コンテンツは健康な人の「ふと気になる心配事や予防」が基本テーマと
なっており、重い病気に関する情報はMedline health informationという
リンクがあり、ここから情報を収集することができるようになっている。

(2)メールマガジン
無料でhealth&fitnessに関するメールマガジンを購読できる。このメール
マガジンはサイト内で掲載された最新ニュースを簡潔にまとめた短いもので、
3日に1度くらいのペースで送られてくる。「詳細はサイトを見てください」
といった方法をとっており、サイトへのアクセス数を向上させる目的のため
に配信されていることがわかる。

(3)ヘルスケア業界ニュース
ヘルスケア業界での新しい動向を掲載している。30代~50代の男性でこの
業界にいない人でもわかるようなニュースが中心である。

(4)健康トピック
30代~50代の男性のダイエット、東洋医療(漢方、マッサージなど)

(5)全米の医者を検索
この機能を使って全米37万人の医者を検索でき、家族の誰かが病気になった時
医者を探すことができる。

【サイトウォッチングメモ】

1999年11月に開催された米国の健康関連e-businessの代表的展示会に出展した
企業のうち約4分の1が健康関連の情報を提供しそこにサイト訪問者を多く集め、
広告収入や商品販売につなげていくという「健康情報+広告収入または商品販売」
型のビジネスモデルを展開している。ここで紹介したvillagedoc.comも
この型である。

このビジネスモデルはネットビジネスの定番というべきビジネスモデルで
あり、このモデルでは健康情報のコンテンツがキーポイントになってくる。

villagedoc.comの事例のように、インターネットの中心ユーザー(30代~50代
の男性)からみた「家族の健康のために自分ができる行動メニュー」は家庭
全体を対象とした新しいアプローチスタイルと言えそうだ。

家庭の中での父親の役割が不鮮明になりつつある我日本では誰にまずアプロー
チすべきであろうか?ファミリー対象のヘルスケアビジネスは日本でも可能性
あるビジネスなだけにvillagedoc.comの今後の展開はトレースが必要であると
考えている。

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