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●海外ビジネス事例NO.93

~ 外食業界における健康アプローチ(1):ファストフード編 ~
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肥満の増加が深刻な米国では、高カロリー・高脂肪のファストフードが、
その原因のひとつと言われています。今年7月に、肥満男性が大手ファース
トフード4社に対し損害賠償の訴えを起こしたり、最近では、マクドナルド
社が、フライドポテトなどの揚げ油に脂肪カットの健康油を採用するなど、
各社が健康志向への取組みを本格化させています。

今回は、米国の健康志向の強いファストフード企業2社を事例として紹介し
、日本のファストフード企業の健康アプローチのポイントを探ります。


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【事例1:米Subway社】 ~ ダイエットを総合的にサポート ~
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http://www.subway.com/

米国Subwayは、業界売上高7位、売上成長率4位(2001年度)の大手サンドイ
ッチ・チェーンです。最新の消費者調査では「健康的なファストフード店」
企業のトップ評価を得ています(2002年3月/Sandelman&Associates社)。
健康アプローチの特徴は以下の2つです。

■特徴1:低脂肪メニュー(サンドイッチ「7 Under 6」)

注目メニューは、低脂肪サンドイッチ「7 Under 6」。これは、「脂肪分6グ
ラム以下」のサンドイッチで、野菜・ローストチキン・ローストビーフ・ハ
ムなどの全7種類を用意しています。

・「7 Under 6」(写真あり)
http://www.subway.com/our_food/menu/newm/7u6PU_NEW.html

■特徴2:オンラインのダイエット情報「All About Jared」

「All About Jared」は、Subwayのサンドイッチを食べながらダイエットに
成功、テレビCMに起用されたJared氏の体験談ページです。Jared氏のダイエ
ットに対する消費者の反響が大きく、新たに開設されたコンテンツです。

具体的には、Jared氏の「7 Under 6」の食生活への採り入れ方・ウォーキン
グへの取組み・ダイエット継続のコツなどです。現在このページは、ダイエ
ット成功者の体験談を広く募集、掲載しています。

・Friends of Jared:ダイエット体験談ページ
http://www.subway.com/society/foj/friends/foj.stm

このように、単に低カロリー商品の提供だけに留まらず、サイトを活用して
ダイエット活動全体をサポートする姿勢がうかがわれます。


※参考情報:日本サブウェイでの記事(日本語)
http://211.13.203.166/usa_news.html
※参考情報:日本サブウェイでのダイエットメニューへの取り組み(PDF)
http://211.13.203.166/healthy_book/tray_mat-a.pdf


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【事例2:Healthy Bites Grill】  ~ 「安全」にこだわる ~
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http://www.hexs.com/root/index.html

Healthy Bites Grillは、1999年フロリダにオープン以来、注目されている
「安全」を意識したファストフード店です(運営はHealth Express USA社)。


■特徴:「有機」原料を使ったメニュー

メニューのほとんどの原料には、有機栽培(飼育)の野菜や肉を使用してい
ます。特に、ハンバーガーは牛肉ではなく、チキンや大豆タンパクを使用し
た「ベジーバーガー」、七面鳥の「ターキー・バーガー」などを新鮮な野菜
とともに提供しています。

また、ビザやサンドイッチは全粒粉をベースにした生地をベースに、豆腐・
きのこ・ほうれん草・トマトなどを豊富に使用。ビネガー・みそ・しょうゆ
など8種類以上のドレッシングは、人工添加物不使用の低脂肪タイプです。

・メニューのページ(写真あり、PDF)
http://www.hexs.com/info/menu.pdf

Healthy Bites Grillは、低脂肪というヘルシー感を訴求するだけでなく、
有機にこだわり化学調味料を排除するなど「食品の安全性」を重視した健康
メニューを提案しています。


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【今後のポイント】  「低カロリーメニュー+α」 が大切
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■今回は、商品だけでなくサイトを活用して「総合的にダイエットをサポー
トする」事例、そして「安全性と絡めて健康をアピールする」事例の2つの
を見ました。これらは、単に「低カロリーのヘルシーメニュー」の提案だけ
に終わっていないことが特徴です。

■日本のファストフードのターゲットを仮に、学生(中学生、高校生、大学
生)、子連れの親(小学生までの子供をもつ母親が中心)、社会人(独身2
0代~30代が中心)の3つに分けます。学生は、健康志向が弱いかもしれませ
ん。しかし、子連れの親、社会人には健康志向は十分にあるはずです。

■例えば、子連れの親へのアプローチとして「教育に絡める」というのはど
うでしょうか。自社メニューに関わる原料の健康情報コンテンツを作成し、
例えば、店舗(サイト)でそれらをクイズ形式で親とともに楽しみながら学
べるといった方法です。購入の決定権をもつ親に、「子供の健康を考えてい
る」ことをアピールするのは有効です。

■また、社会人(独身の男女)に対するアプローチとして、「夜食ヘルシー
メニュー」はどうでしょうか。社会人がファストフードを利用するシーンと
して、昼食、夜食(近くの定食屋は既に閉まっていたり、コンビニ弁当しか
買うものがない場合など)があります。

特に夜食では、「夜寝る前に食べて太らないか」を気にする場合が多いはず
。こうした社会人をターゲットに、夜食用ヘルシーメニューを用意するとい
うのも一つのアプローチです。夜食用ヘルシーメニューは潜在性が大きい注
目市場です。

今後もヘルスビズは、ファストフードをはじめ様々な外食と健康ビジネスの
あり方を探っていきます。

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