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2013.10.1
株式会社バウンズクリエイティブ
丸山 和幸 氏

企業や団体で主催する運動会がある。この運動会は社内コミュニケーションや利害なき目標追求など、様々な側面で会社を元気にするメソッドだと思う。この領域でこの度独立してまでも事業展開をしていくという意欲的な丸山さんにお話を伺った。

 
プロフィール
丸山 和幸[まるやま かずゆき]
1992年「株式会社エスエスケイ」に入社。スポーツ用品販売の会社でありながら学生時代に学園祭の実行委員をやっていたという理由で、イベント事業の部署に配属。そのままイベント一筋20年。その中でも特に「社内運動会」に特化した営業活動を行った結果、年間40件を超える運動会の運営に携わる。2013年7月退社。運動会を通じてもっとたくさんの人たちを笑顔にしたいという思いから「株式会社バウンスクリエイティブ」を設立。

どうして「運動会」なのか?

まず最初にこの事業領域に関わる経緯について聞いた。
 
「前職で企業様の福利厚生を目的としたイベントを事業として展開していました。その中には運動会もあれば球技大会・日帰り体験旅行・納涼祭・ビアパーティーなどイベントと名のつくものは何でもありの事業アプローチでした。
 
その前職の本業はスポーツ用品のメーカーであり問屋であり、スポーツとのつながりは大きいにも関わらず、とれる仕事であればなんでも受注する、という体制に実は個人的に疑問をもっていました。
旅行であれば旅行を専門としている会社は大手をはじめ、星の数ほどあるのですが、わざわざレッドオーシャンに飛び込んでいくというよりは、スポーツの会社である強みを活かせる『スポーツに関係するイベント』の強化をすべきだと思い、ひとり『運動会』という事業に力を入れてきました」
 
ここが丸山さんの現在のスタンスへの起点だったのだろう。
 
企業を対象に社内活動をサポートするメニューはいろいろある。
「運動会」「元プロスポーツ選手のスポーツ教室や、講演会」「アウトドアイベント(キャンプイベント)」「周年イベント」「社内のパーティーのプロデュース」などもそうだ。
ではなぜ運動会なのだろうか?筆者は素朴に感じていた質問をぶつけた。
 
「企画する上では、その団体の特徴、企業様であれば社風を理解して、それにあったプラン作りをしなくてはいけないので、楽しくもあり大変なところでもあります。そして私のプロデュースする『運動会』『イベント』は“キッカケ”作りだと思っています。
 
主催者のイベントを行う目的は『社内のコミュニケーション』や『一体感の醸成』『健康促進』などがほとんどなのですが、そのイベントの実施だけで、即それに繋げることは無理だと思います。
 
ただ、運動会、イベントで『楽しく競技をする』『作戦立ててみんなで力を合わせる』『みんなが笑顔になる』『体を動かす気持ちよさに気付く』などを体感していただき、それが後日、主催者のイベントを行う目的につながっていく“キッカケ”になると思ってます。
 
企画する時はもちろん、運営の際もスタッフ一同が同じ気持ちでお仕事させて頂けるよう心がけています」
 

“キッカケ”が広がる!!

運動会.jpg「ある自動車販売会社の労働組合で毎年手作りの運動会のお手伝いをさせて頂いておりました。あるとき、社長が変わられて来賓としてその運動会を見に来ていただき、『こういう事は、会社全体でやらなくちゃダメだ!!』と仰っていただけました。それから年に1度、稼ぎ時の休日にも関わらず、全店を休みにされて、会社全体の行事として運動会を実施しています。いただく事になりました。
 
丸山さんにとって企業の運動会とは「何」か?
 
「運動会は私にとって、大切な趣味の一つです。先ほどお話しした“キッカケ”の先にあるものとしては、主催者の目的意外にも、もう一つ、参加者の方々が笑顔になれる事もあります。
たくさんの人々が、私の企画で盛り上がって笑顔になっていただける、それだけでやっていてよかった~って思える瞬間です。
運動会を通じて一人でも多くの人たちのココロをはずませて笑顔になっていただくお手伝いをしたいと思っています。
 
運動会やイベントを通じてたくさんのプロフェッショナルな方々と懇意にさせて頂いています。今は団体様を対象の“キッカケ”作りをしていますが、これからは様々なプロフェッショナルな方々にもご協力いただき、そのプロフェッショナルな方々とそれに興味をもっていただける個人を結び“健康になれるキッカケ”“ココロ豊かになれるキッカケ”“友達になれるキッカケ”“仲間と笑顔になれるキッカケ”などなど“キッカケ”作りを広げる事業を考えています」
 
 
9月は実は企業における運動会実施に向けた準備が始まる繁忙期であるにも関わらずインタビューに対応してくれた丸山さん。コミュニティ単位(企業・団体・学校)での意識や感情を共有する機会の大切さを痛感している筆者ですが、丸山さんの「運動会」という切り口で会社の中でシェア意識拡大から健康効果の共有へつなげていける可能性を感じている。
 
実は丸山さんは既にそれを肌で感じておられるようだ。
当分彼の活動から目が離せませんね!!


 
インタビュアー:大川耕平
 
[取材日:2013年9月24日]