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[ヘルスコーチングの視線編]2016年7月26日号
          ≫≫≫Author:里見将史
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この「ヘルスコーチングの視線編」では、実際にヘルスコーチングのアプローチをサービスに取り入れている現場の方々の生の声をインタビュー形式でご紹介しています。
 
前回は、株式会社エムティーアイの管理栄養士の川端史紀さんに、栄養士がマンツーマンでサポートする「My 栄養コーチ」の中でのヘルスコーチングのアプローチについてインタビューしました。
 
 
さて、今回3回目は、世界4,500万DLのヘルスケアアプリNoomが今年5月にリリースしたAIと専門のコーチによる16週間のプログラム「カラダ改善プログラム」について、Noom Japan 株式会社代表の濱嵜 有理さんにインタビューさせていただいたのでご紹介したいと思います。
 
「カラダ改善プログラム」では、ヘルスコーチングとして提供しているわけではありませんが、私が見る限り「行動の習慣化」に目を向けて専門コーチがサポートするコミュニケーションの中には、ヘルスコーチング的なアプローチが数多く見受けられます。
 
今回は「カラダ改善プログラム」の中でも特に人が関わる「専門コーチ」の部分にフォーカスしてお聞きしました。
 
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
---ヘルスコーチング最前線インタビュー:Noom「カラダ改善プログラム」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「プチ・アドベンチャー」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 新商品・新サービス、海外 アプリ動向など、10本
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
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テーマ:
ヘルスコーチング最前線インタビュー:Noom「カラダ改善プログラム」
 
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1、「Noom」についてお聞かせください。
 
(濱嵜氏)
Noom (ヌーム)は、テクノロジーで人々の健康をサポートすることを目的とした、NY発のヘルスケアアプリを運営する会社です。
スマートフォンが世の中に登場したばかりの2008年から一貫してヘルスケアアプリに携わっています。
Noomのアプリは、全世界で4,500万人のユーザーに利用されています。
 
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2、「カラダ改善プログラム」についてお聞かせください。
 
(濱嵜氏)
これまで有料プログラムとして提供していたPro版のAI(人工知能)による行動学習システムに加えて、さらに成果を重視するための新プログラムへ生まれ変わりました。
 
正しい健康習慣を身につけるために構成された16週間のカリキュラムと、オンライン上で実際に人によるコーチングを受けていただくことが可能です。
十分な習慣化のためには一定の期間をかけて、正しい情報を体系的に学んでいただくことが大切です。
 
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3、「カラダ改善プログラム」では、「習慣の改善」「習慣化」へのアプローチが強い感じがしますが、以前の「ダイエットコーチ」からアプローチを「行動の習慣化」へシフトしたのはどんな理由でしょうか?
 
(濱嵜氏)
ダイエットというとみなさんはどのようなものを思い浮かべますか?
「これを飲むだけ」など、短期間で集中的に行ったダイエットの前後比較の広告は、世の中に溢れていますね。あらゆるダイエット方法は、現れては消えていきます。
 
それは、つまり多くのダイエット法も一時的な効果は出ても継続的ではないということを意味するのではないでしょうか。
一時的な成果が出ても、結果的にリバウンドしてしまいます。
 
私たちが目指すものは、一生ものの健康です。
このような背景からNoomは、アプリ名からも「ダイエット」の言葉を消しました。
ごはんを食べたら歯磨きをするように、夜寝る前にお風呂に入るように、健康的な選択をするということを生活に組み込んでいく、努力して行うものではなく、「して当然のもの」にしていく、私たちは、このような行動の習慣化のお手伝いをします。
 
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4、「専門コーチ」のアプローチ、コミュニケーションを活用した理由、思いを教えてください。
 
(濱嵜氏)
アプリの記録だけではお客様が普段どんなことを考えていて、悩んでいてということまではわかりません。
「専門コーチ」のアプローチを利用した理由は、人同士の対話で生まれる信頼関係、お客様から聞き出して初めて知ることの重要性を理解しているからです。
 
記録されたデータを集めるだけでは人の行動は変わりません。
人だからこそできることをオンラインサービスを通じて効率的に提供するべく、専門コーチは「ライフスタイルコーチ」として、お客様に寄り添います。
 
お客様の状態を理解し、適切なアドバイスを一方通行ではなく双方向の対話によって行っているのです。
 
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5、これまでのユーザー同士のグループ・コミュニティと「カラダ改善プログラム」での「専門コーチ」がリードするグループ・コミュニティで、大きく異る点はどんなところでしょうか?
 
(濱嵜氏)
これまでのユーザー同士のグループは、お客様の中から進行役のファシリテーターに立候補していただいていました。
 
一方、「カラダ改善プログラム」では、グループ学習を前提とした16週間のプログラムに沿って、専門コーチがファシリテーションを行う点が大きく異なります。
コミュニケーションは16週間のプログラムに沿いながら進行していきます。
 
例えば、睡眠について学ぶ際はグループのメンバーで睡眠について話し合うようにコーチが誘導することがあります。
 
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6、「カラダ改善プログラム」の中で、対応する「専門コーチ」が、特に気をつけている点、意識している点はどんなことがありますか?
 
(濱嵜氏)
ライフスタイルコーチは、「あれをしてはだめ」「これをして!」とは絶対に言いません。あくまでご自身の行動を導いていくことに力を入れています。
 
お客様の性格に合わせて話し方のトーンを柔らかくしたり、逆に厳しくして欲しいという方には、はっきりとしたメッセージをお送りします。
そのような時は必ず、良い点も見つけて褒めることとセットにしています。
 
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7、「専門コーチ」が実際にサポートした方々から、どんな変化がありましたか?「専門コーチ」のアプローチならではの変化や反応をお聞かせください。
 
(濱嵜氏)
意識の変化です。
食生活の意識が変わる、階段を使ってみた、お菓子を我慢したなど、お客様が、コーチにその日頑張ったことを報告してくれるようになりました。
Noomには、グループもあるので、アプリの中に自分の居場所を感じてくれているとおっしゃってくださる人もいます。
 
みなさんで、力を合わせて楽しく生活習慣を変えられるように、ポジティブな意識の変化をサポートするべく、ライフスタイルコーチはお客様に寄り添います。
 
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8、専門コーチのグループでのコミュニケーションやオンラインでのコミュニケーションで難しい点、特に意識している点などあればお聞かせください。
 
(濱嵜氏)
顔が見えない分、オンライン上の文字だけのメッセージになるので、伝え方にはとても注意をしています。
 
特に停滞期に差し掛かるなどモチベーションが下がりやすい時には、アドバイスの伝え方が非常に大切です。
そのような、ご自身でうまくいっていないと感じている時こそ「共感」することを、最も重要視しています。
 
お客様の今置かれている状況や気持ちと自分や他のコーチの過去の経験とを照らし合わせて、お客様に共感をしたうえで、アドバイスを共有するようにしています。
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9、今後「カラダ改善プログラム」の「専門コーチ」によるコミュニケーションで特に力を入れていきたい部分などお聞かせください。
 
(濱嵜氏)
・お客様との信頼関係を築くための対話力です。相手に負担のかけないアドバイスや質問によって、会話を積み重ねながら、信頼関係を築いていきます。
 
・ご自身が答えを考え自ら行動する伴奏者として、寄り添い続けられるように、一人一人のことを理解し、必要な時に助言できる存在であるべく、まずは人対人として関係構築に注力していきたいです。
 
・コーチ達が、お客様にとって、最も身近な味方になるように、こらから一層のサービス向上を目指します。
 
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10、今後「カラダ改善プログラム」をどんな領域に拡大していきたいですか?
 
(濱嵜氏)
「カラダ改善プログラム」では、特定保健指導対象者やメタボ、糖尿病予備軍といった、食や運動習慣の改善が必要な人たちに提供をしていきます。
 
さらに、人々の健康を願う企業とのパートナーシップにより、健康関心をこれまで強く持っていなかった人へ対しても私たちの行動変容プログラムを通じて、一生ものの健康のサポートをしていきたいと考えています。
 
 
ありがとうございました。
 
今回は、NoomのAIと専門のコーチによる16週間のプログラム「カラダ改善プログラム」における専門コーチのコミュニケーションや寄り添い方についてNoom Japan株式会社代表の濱嵜有理さんへのインタビューをご紹介しました。
 
行動の習慣化にアプローチして「一生ものの健康のサポート」をする中には、専門コーチによるヘルスコーチング的なアプローチが数多く見受けられました。
オンライン上のグループ、コミュニティの中でのヘルスコーチング的なアプローチやコミュニケーションは、今後のヘルスケアサービスでは注目の的になること間違いないです。
 
次回の「ヘルスコーチングの視線」、ご期待ください!
 
 
 
◇【セミナーのお知らせ】
東京ビックサイト(東京都江東区有明)にて8月2日から4日に開催されるウェルネスフードジャパン(WFJ)において、8月2日(火)に『ヘルスコーチング』に関するセミナーが開催されます。
すでに米国で広がっているヘルスコーチングが、日本国内でも導入事例が増えてきました。今回は弊社ディレクター里見がエムティーアイ社「My 栄養コーチ」、ネオス社「Karada Manager オンライングループダイエット」、Noom Japan社「Noomカラダ改善プログラム」の事例を 各社のマネージャと一緒にいち早くご紹介します。
 
詳しくはこちら!!
 
 
◇【『ヘルスコーチング』プライベートセミナー】
プライベートセミナーは、お客様のご要望に合わせ、場所、日時、参加人数を決めていただき開催する個別セミナーです。
 
プライベートセミナーではヘルスコーチングに関してプロジェクトメンバー全員で共有し、質疑応答では貴社の展開を踏まえたディスカッションも可能です。
是非ご活用ください。
 
『ヘルスコーチング』プライベートセミナーの内容は以下にてご確認ください。
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「プチ・アドベンチャー」
 
あらゆる健康サービス事業の参加者にとって、ちょっとした冒険的なチャレンジイベントはキラーコンテンツとなる可能性があります。
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <10クリップ>
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[1]富士通、職場ストレスチェックシステム「組織ストレスアセスメント e診断@心の健康」を販売開始
本システムは、ストレスチェックの実施からデータ分析、本人へのフィードバックを行うとともに、組織ごとにストレスチェックの結果を集計し、組織間や職種間などで比較を行うことができる機能を搭載している。(2016/07/13)
 
[2]三井住友海上、企業のお客さま向け無料サービス「睡眠時無呼吸症候群(SAS)予兆チェックサービス」を開始【PDF】
本サービスは、同社が開発した専用スマホアプリを使って、SASの症状の一つである「いびき」の状態を記録・分析するもので、その結果に基づいて企業の管理者等に従業員ごとのレポートを提供する。(2016/07/14)
 
[3]日本生産性本部、レジャー白書2016 余暇市場72兆2,990億円、前年比1.0%減
国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)が5年連続首位。北陸新幹線、シルバーウィークなどが追い風に。ジョギング、マラソンは2014年28位から19位に順位を上げるとともに、参加人口も50万人増えて2,190万人となった、など。(2016/07/14)
 
[4]NTTデータ経営研究所、情報誌「情報未来」No.51生涯現役社会のための健康寿命延伸ー健康・医療IOT(ビッグデータ)と健康経営ー
同社の研究、コンサルティング、事例から厳選された、お客様の問題解決に役立つ情報誌「情報未来」より。「個人と社会の価値を高めるIoT」など。(2016/07/15)
 
[5]早稲田大学スポーツ科学学術院、ResearchKitを活用したiPhoneアプリ「メタボウォッチ」を開発
iPhoneアプリ「メタボウォッチ」公開とともに、このアプリを使用し、日本人の運動や食事などの生活習慣や身体形状に関するデータを取得する大規模な調査研究を開始する。(2016/07/15)
 
[6]三菱電機、三菱冷蔵庫「置けるスマート大容量」WX・JX・Bシリーズ新商品発売【PDF】
業界で初めて、3色のLEDの光を照射して野菜のビタミンC量を増やし、密閉性向上などにより鮮度を長持ちさせる「朝どれ野菜室」を搭載。(2016/07/19)
 
[7]新社会システム総合研究所、「医療・ヘルスケアビジネス2030ー全体像と新規事業の機会/成長し続けるための条件ー」
開催日は8月23日(火)。「ヘルスケアビジネスの全体像と将来のビジネスモデル」など。主として新たにヘルスケアビジネスへの参入を目指す方々にヘルスケアビジネスの全体像や事業機会を概括的に解説する。
 
[8]アップル、「Health」アプリで臓器提供を推進へ「iOS 10」で新オプション導入
ユーザーの医療および健康情報の管理に既に使用されているHealthアプリの「Medical ID」機能に臓器、眼球、組織のドナーとして登録する機能が追加される。(2016/07/13)
 
[9]ヘルスコーチングアプリ『Vida』、UnitedHealthcareの実験で58%が減量に成功
ヘルスコーチングの新興企業Vidaは、BMIが高い患者1,000人に対して行なったUnitedHealthcareとの共同実験で体重と血圧を下げたレポートを公開した。(2016/07/14)
 
[10]世界保健機関(WHO)、「World Health Statistics 2016: Monitoring health for the SDGs」公開
「World Health Statistics 2016」の内容は、世界各国の平均寿命や主要死因、医師や看護師、薬剤師などの医療従事者数、保健師の活動、保健活動の普及度など、最新のデータやあらゆる情報がまとめられている。
 
 
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