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【海外ユニーク事例編】
 世界最大のダイエットセンター、ウェイトウォッチャーズ2013年の取り組み
 
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こんにちは。
 
株式会社スポルツ、ヘルスビズウォッチ編集長の脇本和洋です。
 
2013年、スポルツでは、今後の健康ビジネス発展の切り口の一つとして、
 
「メソッド型ビジネスモデル」
 
をあげています。
 
メソッド型ビジネスモデルでは、健康に対する独自の考え方を中心にすえ、
それを実践しやすくする独自の商品サービスを提供します。
 
その代表例が、世界最大のダイエットセンター
「ウェイトウォッチャーズ」です。
 
同事例に関しては、今まで数多く取り上げてきました。
 
今回は、同社の2013年の主なトピックスを紹介します。
 
 
※今までのバックナンバー
 
・ウェイトウォッチャーズ社の新プログラム(2010年7月16日)
 
・WeightWatchersにみる「Lifetime Diet」という視点(2008年6月4日)
 
・米国ダイエットセンターの最新動向(2008年3月25日)
 
・性差を研究した男性向けダイエットプログラム
 「Weight Watchers Online for Men」(2007年10月26日)
 
 
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事例概要
 
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■企業名:Weight Watchers International, Inc
 
■設立:1963年
 
■上場:2001年
 
■ミッション:食とエクササイズについての賢い選択に役立つ、情報、知識、
       ツールとモチベーションを提供する
 
■ターゲット:約50ポンド(約20キロ)以上やせたい女性が中心
 
■売上:1,819milUSD (2011年)
    (1ドル=80円として約1,400億円)
 
■収益源
 1.ダイエットセンターでのミーティング受講料
 2.ウェブサービス利用料
 3.商品販売(食品、ガイドブック、体重計など)
 4.ライセンス他
 
 
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トピックス(1)USニューズ「ベストダイエット2013」の3部門で一位に
 
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■3部門で第一位を獲得
 
大手時事解説誌のUSニューズ&ワールド・レポートが発表した
「ベストダイエット2013」で、全8部門のうち「減量ダイエット」、
「継続しやすいダイエット」、「市販ダイエット」の3部門で
ウェイトウォッチャーズがいずれも一位を獲得しました。
 
この「ベストダイエット2013」はダイエットの専門家20人が、
様々なデータや研究報告に基づいて29のダイエット法を査定したものです。
 
改めて米国でのウェイトウォッチャーズの確固たる地位がうかがえます。
 
特に注目は、「継続しやすいダイエット」の第一位である点。
 
それを支える一つが、同社独自のダイエット法(ダイエットに対する中心的
考え方)である「ポイントプログラム」です。
 
 
・ベストダイエット2013
 
 
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トピックス(2)ポイントプログラムがバージョンアップ
 
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■ポイントプログラムとは
 
ポイントプログラムでは、年齢、性別、身長、体重、目標体重により、
一日あたりの持ちポイントが設定されます。
 
日常的に食べる食事(外食、中食、内食のメニュー)は同社独自の計算法に
基づき、全てポイントに換算されており、持ちポイント以下なら何を食べても
良いというものです。
 
つまり、食べてはいけないものもなく、食事を上手に選択していく中で
自然と痩せていたというのを目指しています。
 
 
■ポイントプログラムの課題
 
どのようなダイエット法であっても、課題は存在します。
ポイントプログラムの場合、食欲が抑えきれず
どうしても持ちポイントをオーバーしてしまう傾向がありました。
 
 
■「ウェイトウォッチャーズ 360°」
 
そこで、同社は2013年ポイントプログラムをバージョンアップしました。
ウェイトウォッチャーズ 360°(スリーシックスティー)と呼ばれます。
 
基本的な考え方は、「生活環境をダイエットに適したものに整える」
というもので、自らの強い意思に頼りすぎず、環境整備をしましょう
ということ。
 
場所(自宅、職場、スーパー、旅行、イベント)ごとの環境を整備するよう
指導しています。
 
例)自宅
 
・キッチン
ーフルーツはかごにおいて視界に常に入れよう
ーキッチンにテレビがあるなら除こう
 
・リビング
ー何か食べたくなったらハーブティを飲もう
ーテレビを見ながら洗濯物を畳もう
 
・寝室
ー翌日着るトレーニングウエアは外に出しておこう
ー太っていた時着ていた服は捨てよう
 
 
こうした場所ごとの環境整備のコツが、200以上紹介されています。
 
 
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トピックス(3)運動測定機器(ActiveLink)との連動
 
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■同社の運動の位置づけ
 
ポイントプログラムでは、運動量もポイント換算し、その分を食事ポイント
として増やせるように工夫しています。
 
近年米国では、fitbit、Jawboneなどデザイン性の高い運動測定機器がヒットし
運動測定機器に対する意識が高まっています。
 
その点を考慮し、大手フィリップス社と提携し専用の活動量計(ActiveLink)
を開発し販売しはじめました。
 
・ActiveLink
 
 
■使用方法
 
1.8日間装着し、現在の運動レベルをチェックする
2.その後も毎日装着すると、日々の運動量が測定され、運動ポイントを算出
3.パソコンに接続し、自動的に運動トラッカーに運動ポイントを記録
4.運動目標を達成するための12週間のカスタマイズプランの提案あり
 
 
■価格:39.95ドル
 
 
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今回の学び:中心的考えを崩さず、バージョンアップを繰り返す
 
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同社のダイエットに対する中心的な考え方「ポイントプログラム」は、
ここ数年毎年のようにバージョンアップを繰り返しています。
 
どんなダイエット法であれ、課題はあります。
 
その課題を毎年のように克服していき、より実践しやすいようにしていく。
 
同社にはその意思や徹底さがあります。
 
さらに、トレンドにも敏感で、今のフィットネス機器のトレンドにも対応
をはかっています。
 
 
・課題を自ら見つけ、トレンドにも対応する
 
 
中心的考え方をいつも魅力的にする必要要素と感じます。
 
 
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