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2018.12.18号 [海外事例にみる企画ヒント編]2018年の注目事例を4つの切り口で振り返る

健康ビジネス問題解決サポートメディアHealthBizWatch
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[海外事例にみる企画ヒント編]2018年12月18日号
   ≫≫≫Author:脇本 和洋
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[海外事例にみる企画ヒント編]をお届けしている脇本和洋です。
 
今年最後の企画ヒント編は、2018年に取り上げた事例を、「MCI(軽度認知障害)「高齢者の健康」「健康経営」「モノ+継続課金サービス」という4つの切り口で振り返ります。
 
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【1】特集:海外事例にみる企画ヒント編
---「2018年の注目事例を4つの切り口で振り返る」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「評価経済へ」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 完全栄養ラーメン、海外 Apple Watch動向など、11本
 
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【1】特集:海外事例にみる企画ヒント編
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<テーマ>
2018年の注目事例を4つの切り口で振り返る
 
 
1.MCI(軽度認知障害):社会課題「認知症」を減らす重要テーマに
2.高齢者の健康:体だけでなく心の健康を絡ませる
3.健康経営:第2ステージに向かう健康経営
4.モノ+継続課金サービス:1,000億円を集めるベンチャーが急成長
 
 
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1.MCI(軽度認知障害):社会課題「認知症」を減らす重要テーマに
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MCI(Mild Cognitive Impairment)は、軽度認知障害と訳され、国内に550万人存在するといわれます。2018年には、このテーマに着手する企業も少しずつ増えてきました。
 
MCIは、認知症の前段階であり、適切な対策をとれば、認知症に進行しない可能性があります。認知症は大きな社会課題であり、MCIをビジネステーマに取り組む意義は大きいといえます。
 
2月号では、海外のMCI向けビジネスを「食品」「家族向けサービス」「運動機器」といった切り口で紹介しました。MCIはダイエットのように効果がすぐに見えるテーマではないため、今後の課題として「継続支援」がキーになることを提示しました。
 
●認知症予備軍(MCI)向けサービス(2018年2月)
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/news/505.html
 
 
そして、6月号では「継続支援」の方法の一つとして、ウェブ上の「グループ」を使って脳トレを行う「brain U」という事例を紹介しました。グループは4人から6人程度の少人数で構成され、お互いの達成状況がわかり、メンバー間で励まし合うものになっています。
 
●高齢者向け健康ベンチャーの注目企業brain U(2018年6月)
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/news/521.html
 
 
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2.高齢者の健康:体だけでなく心の健康を絡ませる
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高齢者人口が急増する日本社会において、高齢者の健康をどう捉え、どんなサービスを提供していくかは、これからの健康業界の大きなテーマになります。
 
高齢者の健康においては、身体的な健康度合を大きく伸ばすことは限界がある中、心の健康は伸ばせる余地が大きいとみています。
 
11月号では、身体の健康と心の健康をうまく絡ませている事例として「AgeWell Global」を紹介しました。ここでは、一人暮らしの高齢者(退院後の高齢者、糖尿病などの慢性疾患患者の高齢者)に向け、地域の高齢者がメンターになり、ウェルビーイングの見守りを行っています。
 
訪問される高齢者にとっては、体験者が寄り添ってくれるので安心感があり、なにより一人暮らしでも会話が増え、心の健康度が上がることにつながっています。
 
●地域の高齢者による訪問型コミュニケーションプログラム「AgeWell Global」(2018年11月)
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/news/agewell_global.html
 
 
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3.健康経営:第2ステージに向かう健康経営
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2018年は健康経営銘柄、ホワイト500などを通じて、「健康経営」が大きなビジネステーマとなりました。
 
「社員が健康になればいい(今までの健康施策の延長)」「ブラックでないことを示したい」「世間の流れだから」といった目的で行う健康経営が多く、これを健康経営の第1ステージと呼びました。
 
そして、今後は「経営目標と経営戦略をまず把握し、あるべき人材像から健康施策を企画/実行/評価する」という第2ステージに向かう必要があると述べました。
 
米国の先端的な健康経営企業は、すでに第2ステージに向かっています。その事例として10月号ではCHAA(日本の健康経営銘柄にあたる)を2度受賞している「Johnson & Johnson」、3月号では企業向け大手プロバイダーである「Virgin Pulse」を紹介しました。
 
両事例とも、「経営によいインパクトを与えるかどうか」という視点で健康施策を結び付けようとしています。
 
●健康経営企業(米国)の取り組み「Johnson & Johnson」(2018年10月)
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/news/post_504.html
 
●健康経営の注目支援企業「Virgin Pulse」(2018年3月)
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/news/509.html
 
 
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4.モノ+継続課金サービス:1,000億円を集めるベンチャーが急成長
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健康業界のメーカーにとって、モノだけの価値だけでは勝負しにくい時代になりました。サービスを本格的に検討することで、他にない価値で勝負していくことがテーマになるはずです。
 
9月号では、モノ+サービスで魅力的な価値を作り、短期間で売上が440億円に達した急成長ベンチャー「Peloton」を紹介しました。
 
Pelotonは、ニューヨークの最先端フィットネススタジオのライブクラスに自宅から参加し、「一体感と臨場感」を感じながら運動できるというものです。バイクは約22万、毎月のクラス受講費が約4,000円となっています。
 
「インストラクターの動画をいつでもどこでも見ることができる」というありがちなものとは少し違い、自宅からの参加者との「一体感」を演出します。例えば、コーチは自宅から参加している人がわかるようになっており、成績上位者の名前を呼ぶなどを行い、一体感を作ります。
 
●モノ+サービスで1,000億円を集める急成長ベンチャー「Peloton」(2018年9月)
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/news/1000.html
 
 
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2019年に向けて
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2019年の[海外事例にみる企画ヒント編]では、引き続き「MCI」「高齢者の健康」「健康経営」「モノ+継続課金サービス」をテーマにしていきます。
 
■MCI
2018年の本メルマガでは、海外事例を俯瞰しました。また、シードプラニング社と共同で「MCIの市場概況」をまとめたレポートを発刊しました。その中で感じたことの一つは、MCIの解決が進むには「地域」という視点が重要になるということでした。そこで、2019年はMCIに対する特定地域の解決モデル事例(官民で協業)を紹介したいと思っています。
 
■高齢者の健康
高齢者の健康には、体と心の健康があります。2019年は心の健康を中心にしつつ、体の健康では「難聴」をテーマに事例を紹介する予定です。
 
■健康経営
第2ステージに向かっている健康経営。2018年では第2ステージの基本的な考え方を紹介しました。2019年は、健康施策の具体的あり方として、従業員の参加率と継続率に着目し、米国事例を紹介する予定です。
 
■モノ+継続課金サービス
2019年も、Pelotonの進化をみていきます。また、Peloton以外のモノ+継続課金サービスも紹介する予定です。
 
 
本年も読者の方からいただくコメントが大変励みになりました。
ありがとうございました。
 
【脇本和洋】
 
 
 
※ご参考>「健康ビジネスの企画力アップ講座」(研修サービス)
 
今回紹介した4つの切り口や、国内海外の健康業界の取り組み、成功事例のポイントなどを社内研修スタイルでお届けする研修サービスを実施しています。貴社の現状に合わせてカスタマイズしてご提案します。ご興味ある方はご連絡ください。
https://hbw.heteml.jp/sportz.co.jp/inq/inq.html
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「評価経済へ」
 
評価経済とは評価を介してモノ、サービス、お金が交換される社会のことで、相互レビュー社会とも言われる。あなたは、どのようなポジションをこの評価経済の中に創っていきますか?
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <11クリップ>
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[1]ティーペック、年末年始に受診できる医療機関を無料で検索できるサイトを公開【PDF】
http://www.t-pec.co.jp/n-release/files/20181211_NewsRelease.pdf
http://www.t-pec.co.jp/
旅行先や帰省先からもスマホやPCからアクセスでき、年末年始の急な病気に備えられる。「年末年始に診てくれる医療機関を教えてほしい」という相談や要望に応える形で、1994年12月より同社社員・相談スタッフ総出で情報を収集・提供している。(2018/12/11)
 
[2]中外製薬とQLife、がん患者さんの暮らしに寄り添う情報サイト「がんwith」を開設
http://www.qlife.co.jp/news/7746.html
がん患者さんの抱える就労や生活上の課題に関する情報を提供するサイト。「働く」「お金」「暮らし」の3つのテーマで、がん患者さんの体験談や、医師や専門家による解説、レシピなど、さまざまなコンテンツを掲載していく。(2018/12/10)
 
[3]クックパッド、クックパッドの「OiCy」とパナソニックの「HomeX」が戦略的パートナーとして共同開発を開始
https://info.cookpad.com/pr/news/press_2018_1206
長年にわたって家電から住宅設備までくらしを総合的に提供してきたパナソニックとクックパッドが共同開発を行い、くらしの中で人と家が寄り添う「新しい料理体験」を創出し、HomeX対応住宅向けに提供するサービスや機能の充実を目指す。(2018/12/06)
 
[4]日経デジタルヘルスより、デジタルヘルス事例:睡眠は測って改善する時代へ
https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/feature/15/327441/120500593/?n_cid=nbpnxt_mled_ndh
日本人の4-5人に1人が悩みを抱えているとされる睡眠。この領域に「ここ数年でさまざまなテクノロジーが活用され始めている」という。「Health2.0 Asia-Japan 2018」で睡眠関連の最新事例を紹介。(2018/12/06)
 
[5]ベースフード、世界初の完全栄養ラーメン「BASE RAMEN(R)」新発売
https://basefood.co.jp/news/46
ラーメン凪とコラボして開発した世界初の完全栄養ラーメン「BASE RAMEN(R) すごい煮干し」を、ラーメン凪10店舗で販売開始。自宅でも食べられる「BASE RAMENセット」も新発売。(2018/12/05)
 
[6]FEAT SPORTS、国内初・AI搭載食事トレーニングツール活用の「スポ食サポートプログラム」提供スタート
https://feat-sports.com/2018/12/05/591/
アスリートのパフォーマンスアップ、怪我予防等を食事の面からサポートすることを目的としたプログラム。スポーツ栄養カウンセリングを主軸にしており、陸上選手やプロサッカーチームのサポートからスタートし、個人アスリートからチームスポーツまで幅広く提供していく。(2018/12/05)
 
[7]インテージ、「健康食品・サプリメント+ヘルスケアフーズ市場実態把握レポート2018年度版」発行
https://www.intage.co.jp/news_events/news/2018/20181211.html
本レポートでは、「健康食品・サプリメント市場」「ヘルスケアフーズ市場」「セルフヘルスケア市場」の3つのパートで、それぞれの市場規模の推計や利用者の分析を行っている。「セルフヘルスケア市場」の実態把握は、日本初の試み。
 
[8]富士経済、ヘルステック&健康ソリューション関連市場の現状と将来展望
https://www.fuji-keizai.co.jp/report/index/141804819.html
未病・予防社会の実現に向けて進化を続ける健康情報測定機器・サービス・システムと注目を集める健康経営市場に焦点を当て、AI/IoT/モバイルアプリなどのICTを活用した機能動向や多様化するビジネスモデルおよびプロモーション動向などを整理・分析。
 
[9]保健指導リソースガイド、第8回 産業保健プロフェッショナルカンファレンス参加者募集中
https://pcoh.jp/archives/2363
開催日は、2019年1月22日(火)。2018年度最後となる今回は、より発展的な内容となる特別編。テーマは「健康経営の視点での産業保健活動ー多職種連携の強化を目指すー」。
 
[10]『Apple Watch Series 4』の心電図機能、「WatchOS 5.1.2」でサポートか
http://mhealthwatch.jp/global/news20181207-2
実際のデータ収集にはiPhoneとのペアリングが必要で、この機能は現在ベータ版で次回更新予定の「iOS 12.1.1」に搭載されるとの記述があるという。(2018/12/07)
 
[11]『mHealth Watch』注目ニュース:スマートフォンのカメラで爪を撮影することで貧血を検出へ
http://mhealthwatch.jp/global/news20181217
スマートフォンアプリが登場した初期のころ、皮膚の症状に対してスマートフォンで撮影して診断できる可能性があると話題になり、皮膚の症状を撮影するアプリがいくつか登場しました。その後なかなか発展しなかったのには2つの理由があります。(2018/12/17)
 
 
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